Shorts&Medium(HP)

□Rain....
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私はパンジー達と談笑した後、必ず中庭にくる。
晴れの時はいつも此処で読書をするのが好きだから。
すると、ぽつぽつと雨が降ってきた。
「...また雨だ。」
傘をもってないことに気づく。
「...なんか残念だな。」
そういえば、雨が降るたび否応なしに先生を思い出す。
前、傘を忘れた時にコウモリ傘を貸してくれた。
「....貴方のことが好きなんてね。」
きっとそんな事言いたい、言えない。
雨夜の星を抱きながらいつも思う。
こんなに星が綺麗なら、私も星になった気分で。
「...少しはパンジーを見習って....。」
素直に好きだって言ったほうがいいのかな。
「M.s苗字、こんな所で何しているのかね?」
スネイプ先生の声が聞こえた。
「・・・ずぶ濡れじゃないか。」
そうだった、傘ないから。
全身びちょびちょだよね。
「・・・来なさい。」
あぁ、彼の大きなコウモリ傘が目の前に現れて。
「・・・寒いだろうから、コレをきたまえ。」
それは、彼の優しく私の心を麻痺させる薬草の香り。
そして、私と先生は同じ傘の下で歩き出した。
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