非日常 ace長編

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『はぁー、今日のレッスンボロボロだったなぁ〜。』



大学からの帰り道、1人つぶやいた



私は音楽大学のピアノ科の学生。


毎日音楽と向き合っている。



『帰ったら練習だなー』


そんなけだるい気持ちと夕飯を何にするかを考えながら、自分のアパートについた



『ただいまー』

って、誰もいないんだけどね!


ガサガサ


えっ、なに!?
向こうからガサガサ聞こえてきたような…


ガサガサ



ほらやっぱり!ど、泥棒…!?



いや、でも戸締まりしっかりしたし、そんなわけ…


意を決して私はガサガサ聞こえてきたほうを覗くことにした、
一応すぐに警察に連絡出来るように手にはスマホを持って。


男の人…?

うわっ、上半身裸だよ…でもいい体…って私なに考えてんの!!


そのとき、男の人が私の方に振り返った。


「誰だお前」

『いや、あなたこと誰ですか泥棒さん』

「俺はエース!以後よろしく!」

『あ、エースさんですか私は名前です、まぁこんなところで立ち話もあれなんで、どうぞ座ってください。』

「おう、わりぃな」

『いえいえ、私お茶いれてきます』



キッチンに行って我にかえった
なに私泥棒座らせてんの!?
私のバカ!!
エースって、どう考えても日本人じゃないじゃない!

でもとりあえず相手を刺激しないことにしよ。
と、とりあえずお茶…!


『お茶です。』

「おう!サンキュー」

『いえ』

「なあ、ここどこなんだ?」


いきなり!?
この人絶対おかしい!!

『どこって私の家ですよ、あなたが入ったんじゃないですか』

「は?俺は船の上にいたぞ?」

話がまったくわからない
ごまかしてるのだろうか

『あの〜、泥棒さんですか…?』

「泥棒なんかじゃねーよ!
俺は気付いたらここにいたんだ!
本当だ!信じてくれよ!」

エースと名乗る泥棒さんの目はマジだった。

『そう言われても…』

「じゃあとりあえずでんでん虫貸してくれ!仲間に連絡するから!」

『はい?でんでん虫?
かたつむりの事ですか?
私の家にかたつむりなんていないんで、外に行ってもらえます?』

チャーーーーーンス!!!!
これはこの人を外に出せる絶好のチャンス!!!

「外?外にあんのか?変なやつだな」

いや、変なのはあなたです。
かたつむりで連絡なんて取れるわけないし。

あれ、



かたつむりで連絡…?
なんかどっかで…。


そうだ!むっちゃん!!!



プルルルルルル
ガチャ

「もしもし、名字?」

『ねぇ!むっちゃん!!でんでん虫で
連絡とったりするアニメってなんだっけ!』

「え?ONE PIECEだけど…」

『わかった!ありがと!!』


私はすぐに電話を切った


『ちょっとまって!!』

「ん?」

『あの、ONE PIECEって、知ってますか』

ONE PIECEなんて日本人が聞いたら
あぁ〜あの漫画ね!
としか言わないはず、

「ONE PIECE?あたりまえだろ!ひとつなぎの大秘宝!!俺達が目指す場所だ!」



やっぱり…本当なのかな…?

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