リボーン短編

□155p
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『ん〜っ!
あと、……あとちょっと……!』

何してるかって?
一番上の段にあるマンガを取ろうとしてる所
20歳にして155pしかない私には高い壁だ
なんでよりによってほしいマンガが一番なのよー!
専門学校の男の子と背比べしてるときに

「神風って背小さいよなー!
本屋で高いところの本とれないべ?
まじ萌えじゃん
そこで誰か後ろから背高い男が取って
キュンってくるんでしょ?
あ、因みにその男俺な」

とか気色悪い事を言われた
何が萌だよ!
こっちは必死なのに!
てか、そんなありがちな事なんてあるかよ!
そんなのマンガの中だよ
今だってほら!

「これで良いですか?」

……?
後ろから声がしたので後ろを振り返った
差し出された物は私が今の今まで背伸び+ジャンプしても取れなかったマンガだった

『え、あ、はい……』

答えつつその人を見たらスーツを着ていてすごく優しそうな顔だった
私より年上?

「はい、どうぞ」

え?
この人わざわざ取ってくれたの?

『……わざわざ取ってくれたんですか?』

その人は少しポカーンとした顔をしたあとに
少し苦笑いして

「すごく必死にジャンプして取ろうとしてたじゃないですか」

え、あれ見られてたの!?
ここら辺あまり人通らなかったからそのくらい大丈夫だと思ったけど見られてたか……
恥ずかしい……

『私、背が小さいんで……
ホントにありがとうございます
助かりました!』

私がお礼をしたら
ニコっとしたあとに
力になれたようでよかったです
って言ってどこかに行ってしまった

『……
ホントにこんなことってあるんだ……』




















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