黒子のバスケ
□第一次デート選手権(お誘い編)
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エントリーNo.1 原一哉
*シチュエーション*
放課後の教室。ずっと好きだったあの子が一人で夕日を見ている。
そんな様子に気付いたあなたはそっと彼女に近寄る。
原「たく、教務室前に巨大トリモチを仕掛けたくらいで校長室呼びってありえねぇだろ」
花「…………」
原「あー、もう人、誰もいないんじゃねぇーって、あれ? 一人いるじゃん」
花「…………」
原「もう下校時間なのに、何やってんの?(教室に入り、花宮へと近寄る)」
花「……別に」
原「あ! もしかして、俺のこと待ってくれてた?」
花「ふはっ、誰が待つかよ」
原「ちょちょちょ、ストップー! 花宮、もっと女っぽくして」
花「はあ?」
原「じゃねぇと気分のらねぇから」
花「……チッ」
原「じゃあ、やり直しな」
*take2*
原「たく、教務室前に巨大トリモチを仕掛けたくらいで校長室呼びってありえねぇだろ」
花「…………」
原「あー、もう人、誰もいないんじゃねぇーって、あれ? 一人いるじゃん」
花「…………」
原「もう下校時間なのに、何やってんの?(教室に入り、花宮へと近寄る)」
花「……別に」
原「あ! もしかして、俺のこと待ってくれてた?」
花「誰もお前のことなど待ってねぇ……ません」
原「あっれー? もしかして図星つかれて照れちゃってる? まじ、可愛い」
花「嬉しくねぇ、です」
原「そんなこと言っちゃってー。本当は一緒に帰ろうと……」
花「帰る(立ち上がって、教室の出入口へ向かう)」
原「あ、待てよ。花宮」
花「…………(無視)」
原「待てって(ドアの前で花宮の腕を掴み)、さっきは俺が悪かった。ちょっとその、嬉しくてからかっちゃったって言うか……」
花「帰るから(腕を振り払う)」
原「逃がさない」
ドンッ!(花宮を壁ドン)
花「……!」
原「驚かせてごめんな。でも俺さ、花宮のこと好きだから。一緒に帰ろう」
花「……断る。今、頭打った」
原「ごめん、俺のワガママを押し付けて。でも逃がしたくなかった」
花「私に傷を負わせるなんて言語道断。一人で帰れ、以上」
古「演技終了ー」
原「ちょ、待てよ。早くね、終わるの!」
古「好きな子をキレさせるとかデートに誘う以前の問題だ」
ザキ「てか、壁ドンって」
原「流行に乗るのは大事だろ! てか、花宮の演技に納得いかねぇ」
花「自分のヘタレを役者のせいにしてんじゃねぇよ」
瀬「でも台詞はもう少しあった方がいい」
花「…………チッ」
ザキ「てか、トリモチのくだり、あれなんだよ」
原「日常設定は必要だろ。だからアリアリな感じの台詞を」
ザキ「なかなかねぇだろ、教務室前にトリモチとか!」
瀬「できないことはないが、手間はかかるかもな」
古「それより俺は壁ドン前の“逃がさない”が気になる。こいつ、関わったらストーカーになりそうだと思った」
花「俺は“てめぇに行動を指図される覚えはねぇ”って思ったな」
ザキ「……女役がどちらかと言えばSだからな」
原「うわー、女役マジミスったー」
古「というか、デートに誘うんじゃなかったのか? 放課後に一緒に帰るだけになってるぞ」
原「だからー、一緒に帰って、そのまま放課後デートって流れだったのに、花宮こと、はなみゃ〜ちゃんがキレっから」
花「ああ? なんだよ、その“はなみゃ〜”って」
原「花宮(♀)はこれからはなみゃ〜って呼ぶから」
古「わかった。じゃあ次は俺がやろう」