百年夜行

□壱年
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今が何時なのかすらわからない。




木の葉を出て最初のうちは把握できていたけれど、無意味だと気づいてから考えるのやめた。





ただ、あまりよろしくない状況だということは理解できる。





「ヤマトたいちょー…流石におんなじところぐるぐるぐるぐる回るのは疲れたってばよー…」





後ろでナルトがだだをこね始めた。





そう、僕らはある森に入り何故か幻術のようなものにかかり、同じ場所をぐるぐると歩いていた。





「うーん…」




空を見上げ唸る。



月を隠すものは何もなく、三日月が届きそうな距離にあるように見え手を伸ばす。






「敵、ですかね?」





サクラは纏わりつくナルトを鬱陶しそうに剥がすと周りを見渡した。





「気配はないから違うとは思うんだけど…なんなんだろうね」





月へと伸ばしていた手を下ろし頭をかく。




周りは木々しかなく物音一つしない。





「隊長、仕方がないので今日はここで野宿にしませんか?」





サイの提案に「そうだね」と頷き木遁の術で宿をつくり中へ入った。
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