百年夜行
□参年
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「それ本当だってばよ?!」
ボクは昨日の出来事を全て話した。
人魂やドデカい髑髏、狐のお化けに、鬼姫のことも。
泣いたことは話してないけど。
「きっと見せた方がはやいね」
論より証拠だな。ボクらは宿を出た。
「んで??その大戦闘の跡はどこだってばよ??」
「あれ?」
確かに昨日戦った。はずなのにその場所には傷ひとつさえなく木が生い茂っているだけだった。
「なんで…?幻術ではなかったはず…」
「たいちょーってば寝ぼけてたんじゃねーの??」
そんなはずは、ないとも言いにくいけど。夢にしてはリアルすぎるし、胸の痛みが消えない。
「…隊長が言っていることは本当だよ、ナルト」
それまで何かを探すようにうろついていたサイが木の枝を見つめ呟く。
「根拠はあんのかってばよ?」
「根拠はこれです」
そう言って手を差し出した。
その手のひらの中にあったのは金色の髪の毛。
「髪の毛ぇー??そんなん証拠なんかになんのか??」