百年夜行

□弐年
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「…っ」





後悔先にナントカとはこのことか。






後先考えずに窓を飛びだしてみたらそこは人魂の群れだった。







こいつら、ボクを食うために誘ったのか??





そう思わざるを得ないくらいの人魂の数。流石に血の気が引いた。




しかし、人魂はまだおいでおいでをしている。




どうやら食う気はないらしい。先ほどから一定の距離を保って誘っている。





「もぅ、どうにでもなれってんだ」






いざとなったら戦うしかないし。…人魂相手にどうやって戦えばいいんだろう…。





様々な疑問が頭の中を飛び交っているがどうでもいい。





今は好奇心が勝ってしまっていてどこかでダメだと警報が鳴り続けているが、体はお構いなしに前へ前へと人魂が誘う方へ進みだす。





「どこへ行くんだい?」人魂へ問い掛けてみても答えてくれるはずもなく、ただ黙々と森の中を歩き続けた。
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