10萬打リク作品
□第二次女子会模様
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「女子会を致しましょう!」
既視感を覚える皇の姫の言葉で、再びその幕は開けた。
§ § §
開催場所は増改築がなされたゼロ−ルルーシュの私室。
正体を伏せていた時は私室に仕事を持ち込まざるをえなかったものだが、戦後は専用の執務室を別に設えたため、応接エリアやPCエリアが撤去されたそこは以前より格段に生活感が感じられる。
無駄に豪華で本人の気質とは噛み合わなかった調度品は姿を消していて、部屋の内装はシンプルなインテリアでまとめられていた。
そのあちこちに中華風のアクセントが効かされているのを指摘するのは野暮というものだろう。
今回は名実ともにホストを務めるルルーシュ手製の菓子に舌鼓を打ちながら、カグヤは初参加のメンバーに顔を向けた。
「アンタのお菓子食べるのも久しぶりだわー、幸せ」
―きりりと吊り上がっていることの多い目尻を下げていちご大福をはむりとしているカレン。
「昔からお料理もですけれど、お菓子の腕は一段と抜きん出ていらっしゃいましたからね」
―主にだけ給仕をさせてなるものかと急須を死守してお茶を注いでいる咲世子。
「これが噂のお前の手作り菓子か・・・。
職員室や機情でも度々話題にあがっていたんだよ」
―しげしげと愛らしい鳩の形をした練り切りを見ながら感嘆しているヴィレッタ。
因縁のプリン伯爵とやらとの喧嘩に忙しそうであったラクシャータと、公務を抜けられなかった天子、ピザを求めてEUに旅立ったC.C.等を欠いたほとんど新顔ばかりの女子会だが、それぞれしっかり聞きたいネタ保持者ばかりであるため満足気に頷く。
「今回は日本の和菓子でまとめてみた。抹茶はちょっと手に入らなかったから緑茶だが」
冷やしていた葛切りやわらび餅をお盆に載せたルルーシュが戻ってきたところで、第二回黒の騎士団女子会の開催である。