三日月
□十九話
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結衣は久しぶりに夢を見た
小学生時代から結衣が熱を出しても誰も気にしなかたった
それがすごく高い熱だったとしても
結衣は学校から帰ってきて部屋に着くと倒れた
誰も心配する人なんていないことを結衣は分かっていたのでひどくなっても、例えそれが死んでも誰も気にしないと知っていた
その時の季節は冬だったので暖房の効いていない北向の部屋は外に居るような寒さだった
呼吸するのもやっとだった結衣の身体は死体のような冷たさだった
(寒いな・・・)
などと思いながら結衣は意識を失った
数日後、結衣が気がついたときには結衣はベッドで寝ていた
部屋は温かく布団が何枚か置いてあった
誰だろうと考えてるとドアが開いた
結衣は寝たふりをした
暖かい手が結衣のデコに手を置いた
『まだ熱があるな。』
そう言うと冷たいタオルがデコに置かれた
結衣はびっくりした
結衣を看病していたのは結衣の父親なのだから・・・