三日月

□八話
2ページ/6ページ

結衣が学校に着くまでに暴言が聞こえてきた

結衣は心の中で(大丈夫、大丈夫)と呪文のように言っていた

学校に着き教室に行くとクラスメートに汚いものを見るかのような目で見られた

結衣は気にしながらも席に行った

結衣の席は窓側の後ろで机や椅子に落書きされていた

そして、机には花瓶が置かれていた

結衣は花瓶を窓側によせ、タオルで椅子と机を拭き始めた

結衣の側を通った人が結衣に水をかけた

「ごめんなさーい。見えなかったわ」

などと、笑いながら通り過ぎていった

「っ………」

結衣は辛くなったが我慢した

(大丈夫、大丈夫)
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ