リリカルなのは〜仮面の騎士と鋼の英雄〜

□Ep.2 激突!宇宙刑事対二人のライダー
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二人のライダーとギャバンtypeGは、互いに距離をとり、相手の出方を伺う。

「トオォッ!」

「たあっ!」

「くっ! ふっ、はあ!」

スーパー1が飛び掛ってパンチをしてくるが、ギャバンtypeGは左手で受け流す。だがスーパー1を休むことなく、キックの連撃を繰り出すが、いずれもギャバンtypeGによって受け流される。

「トオッ!」

「ぐう!?」

だが後ろからスカイライダーが飛び蹴りをし、その一撃でギャバンtypeGは地面を転がるが、レーザーブレードを構え直し、立ち上がる。

「「!!」」

「はあぁぁぁぁっ!!」

「てやあっ!」

「ぐう……!ふん! はあっ!でりゃあ!」

「うわ!」

「ぐうう!」

立ち上がったギャバンtypeGを見た二人のライダーは再び構え、ギャバンtypeGは二人に向かって駆け出し、レーザーブレードで斬りかかるが、二人のライダーは前方ローリングでかわし、背後からギャバンtypeGに掴みかかり、動きを止めようとするが、ギャバンtypeGは二人を払って、レーザーブレードの斬撃を浴びせる。

「レーザー!Zビーム!」

「! セイリングジャンプ!!」

―――ドオオオン!!

ギャバンtypeGはレーザーZビームを放つが、スカイライダーはベルトの両端の『重力低減装置』を作動させ、大空へと飛翔し、攻撃をかわす。

「ええっ!?」

「ライダーが空を飛んだ!?」

仮面ライダーが空を飛ぶ。そんな光景にキャロとルーテシアも驚きだった。

「いくぞ!」

スカイライダーはその掛け声と共に、ギャバンtypeGに向かって高速回転をして、右足を伸ばしたキックの体勢になる。

「大回転!スカァァァイキィィィック!!」

「トオッ! スパイラルキィィック!!」

スカイライダーが『大回転スカイキック』で向かってきたのに対し、ギャバンtypeGはジャンプして両手を開いて左の膝を若干曲げてキックの体勢をとり、必殺の『スパイラルキック』で迎え撃つ。

―――ドゴオオオオオン!!

「!! スカイライダー!」

空中で互いの必殺キックが激突し、爆発が起こる。スーパー1は戦友であり、先輩でもある人物の名を叫ぶ。

「ぐうう……!!」

「うわあああああ!!」

―――ドギャアアアアン!!

ギャバンtypeGは地面に落ちて転がり、スカイライダーは吹っ飛ばされた反動で、実寸代の模型の建物に激突した。

「トオッ!」

スーパー1はジャンプして一回転をして着地し、ギャバンtypeGの前に立ちはだかる。

「ギャバン、仮面ライダースーパー1が相手になるぞ!」

「!!……」

ギャバンtypeGは立ち上がり、レーザーブレードを構える。

「こうなったら一気に決める……!」

ギャバンtypeGはレーザーブレードの刃に自身の掌からバードニウムエネルギーを注入する。

(!! 大技がくるか!)

スーパー1はギャバンtypeGがなにをしでかすかすぐに分かった。恐らく彼の最大の必殺技がくるのだろうと。

「ギャバン!ダイナミック!!」

大上段に構えた最大出力のレーザーブレードがスーパー1に振り下ろされる。

「!! だめっ!避けて!」

ギャバンダイナミックの威力にすぐに感づいたフェイトは思わずスーパー1に叫んでいた。だが、スーパー1本人はそこから動いて避けようとはしなかった。

―――バシイイイイイン!!

青白い光が大きく輝く。光が晴れてその先に見えた光景は・・・

「!? なにっ!?」

驚きの声を上げたのはギャバンtypeGだった。なぜならレーザーブレードの刃は、スーパー1の両手にしっかりと挟み止められていたからだ。

「あの一撃を、受け止めた!?」

「まさに、真剣白刃取りだね」

驚くエリオ。技名を言うなのは。このとき戦いを見ていた一同は、改めて彼らが仮面ライダーの名を冠する強さをもつものとして再認識した。

「……一か八かでやってみた、真剣白刃取りと、梅花の型の融合技。まさしくそれは、絶対防御を重視した鉄壁の守り。上手くいったか……」

スーパー1がそう言うと、レーザーブレードを払い、がら空きになった腹部にパンチのラッシュを叩き込み、右回し蹴りでギャバンtypeGの顔面を捉える。

「ぐう……!」

「いくぞ! トオッ!」

スーパー1は高く飛翔し、空中で『赤心少林拳』の型を決め、空中を飛び回り、両腕を斜めに伸ばして、右足を伸ばしてキックの体勢になり、ギャバンtypeGに向かって急降下する。

「スゥゥパァァァライダァァァァァ!げつめぇぇぇん!キイィィィィック!!」

「ぐあぁぁぁぁぁぁ!!」

スーパー1の必殺技『スーパーライダー月面キック』の一撃は、ギャバンtypeGを確実に捉え、遠くへ吹っ飛ばす。

「ぐああ……ぐう……!」

かろうじて立ち上がるギャバンtypeG。だが、銀色のコンバットスーツからは煙が上がっていた。

『撃!聞こえる!?』

「う、シェリーか……?」

女性……『シェリー』からの通信に応答するギャバンtypeG……『十文字撃』

『撃、ダメージが激しいわ。ここは一旦退きましょう。ドルギランで回収するから!』

「了解した。頼む……!」

―――キュオオオオオオ……

「えっ!?」

「な、なに……?」

「戦艦!?」

上空に現れた一隻の戦艦に驚く一同。その超次元高速機『ドルギラン』がギャバンtypeGの頭上までくると、青白い光の粒子が彼を吸い込み、回収する。

―――キイイイイイ……グオオオオオオオオオ!!!

ドルギランは前方に現れたワームホールに向かって飛んでいき、そこに突入すると、ワームホールは消滅し、ドルギランも姿を消した。

「あの船、次元移動ができるの!?」

「……分からないけど、多分そうじゃないかな」

これにはティアナとスバルも驚くしかないようだ。

「……逃げたか」

「でも、その方がいい。元から倒す気なんてなかったから」

そう言うスーパー1だが、先ほど「お前を倒してでも、彼女たちを守らせてもらう!」なんて言ったのはどこのどいつだなんてツッコンではいけない。
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