仮面ライダーカブトGODSPEEDWITCHES
□Chapter1-2
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ゼクトルーパーたちを倒し、一人勝ち誇っているアラクネアワーム・ルボアの前に、一人の男が現れる。扶桑皇国陸軍少佐、大和鉄騎。彼がここに現れた理由……それは、彼が『マスクドライダーシステム』の資格者であるからだ。
「ワームは一匹残らず全て倒す。……変身」
<HENSHIN>
右手首に装着されたブレスレット型変身ツール『ライダーブレス』に銅色の昆虫コア『カブティックゼクター』が装着され、大和は腕のツールに合体したゼクターをひねり、電子音が発声されると、瞬く間に大和の全身は銅色の鎧に包まれ、頭部はケンタウルスオオカブトを模した緑色の複眼の仮面が装着される。これにより大和は、『マスクドライダー=ケタロス』へと『変身』したのだ。
―――スッ、チャキ。
「……!!」
無言で専用武器『ゼクトクナイガン/クナイモード』を逆手に持って構えるケタロス。それを見たアラクネアワーム・ルボアは腰を少し低めに落とし、再びクロックアップを発動してその場から姿を消す。
「クロックアップ」
<CLOCK UP>
だがケタロスは特に慌てた様子もなく、ベルト『ゼクトバックル』の左側のスイッチをプッシュし、アラクネアワーム・ルボア同様、クロックアップを発動した。
「ふっ!はっ!はあぁぁっ!」
―――ギンッ!ギンッ!ギンッ!
ケタロスのクナイの斬撃がアラクネアワーム・ルボアの身体を傷つけていく。アラクネアワーム・ルボアは自分を上回る戦闘力を持つ相手の前に、反撃すらできずにいた。
やがて、一撃が命中するとアラクネアワーム・ルボアは地面を転がり、ヨロヨロと立ち上がる。
「ライダービート!」
<RIDER BEAT>
ケタロスはカブティックゼクターを180℃回転させると、持っているクナイの刃にタキオン粒子が貯蔵されていく。クナイを構え、腰を低く落としたケタロスは超高速でアラクネアワーム・ルボアに駆け出した。
「はあっ!」
―――ギィンッ!
「!!?」
―――ズドオォォォン!!
<CLOCK OVER>
タキオン粒子によって威力が増幅したクナイの必殺の一撃『アバランチスラッシュ』が決まり、アラクネアワーム・ルボアは青色の炎をあげて爆発した。それと同時に、クロックアップも解除される。
「ふん、こんなものか……」
アラクネアワーム・ルボアが爆発した方へと目をやるケタロスは、変身を解除して大和の姿へと戻る。しばらくしていると、手持ちの通信機から通信が入る。
「俺だ」
『大和少佐!別のポイントで、ワームが確認されました!』
「なにぃ…?場所は何処だ」
『ここから先、東方向15qのポイントMです!』
「了解した。直ちに向かう」
大和は通信を切ると、自身がここまで来るのに使用したバイク『マシンゼクトロン』に跨がり、エンジンをかけてポイントMへと向かった。