リリカルなのは〜仮面の騎士と鋼の英雄〜

□Ep.7 終わる序盤戦
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アミタたちは突如現れた謎の怪人軍団・・『コスモデルザー軍団』との交戦を、仮面ライダー電王の乱入により、何とか勝利を収めたあと、自分たちのもとへとやってきた時の列車『デンライナー』に乗り込んだ。


「ようこそ皆さん、デンライナーへ。私はこのデンライナーのオーナーです」

「は、はぁ……こちらこそよろしくお願いします」

アミタは目の前にいる中年の男性『オーナー』に戸惑いつつも挨拶する。

「ナオミでーす♪よかったらコーヒーをどうぞ♪」

「あ、ありがとうございます」

ナオミという女性はアミタたちの前にコーヒーが入ったカップを置くが、コーヒーには何故かカラフルなクリームが盛られていた。

「うえっ、なにこのコーヒー……不味い……」

「うう、これは流石に不味いです……」

「む?そうか?普通に美味ではないか」

「はい。中々いけるコーヒーですよ」

「おいし〜い♪」

「とても美味しいです」

アミタとキリエの二人はナオミの淹れたコーヒーが苦いを通り越して不味いためか、一口飲んだだけでテーブルに置いてしまった。それに対し、マテリアルの四人はナオミの淹れたコーヒーを美味しそうに飲んでいる。普段自分たちが淹れているコーヒーに比べると味は天と地ほどの差があるのに、美味しそうに飲んでいるのを見たアミタとキリエはギアーズとマテリアルの味覚はどこかズレが生じているんだな、と思った。

「意外ねぇ〜。まさかオーナーやモモたち以外にもナオミさんの淹れたコーヒーが飲める人がいたなんて」

「あなたは?」

「私はハナ。このデンライナーの乗客の一人よ」

アミタたちの前に現れた少女は『ハナ』と名乗った。ちなみに場所によっては『コハナ』と呼ばれることがあるらしい。

「僕は野上良太郎。モモタロスたちと一緒に電王になって時の運行を守るためにイマジンと戦ってる。よろしくね」

「はい。こちらこそ、先ほどは助けていただいてありがとうございます」

仮面ライダー電王に変身した若い青年は、『野上良太郎』と名乗った。喋り方からして気弱そうだが、度胸と根性はあり、胆も据わっているのがよく伝わっているのが分かった。

「で、こっちの皆が僕たちと一緒に戦うイマジンたちで、彼がモモタロス。こっちの彼がウラタロス。今眠っているのがキンタロス。こっちで絵を描いているのがリュウタロス」

「よ」

「よろしくね。お嬢さん方」

「ぐうおぉぉぉ……zzz」

「よろしくね!」

キンタロスを除く三人のイマジンたちがアミタたちに手を振りながら軽い挨拶をする。

「それと、もう一人紹介しておきたい方がいます」

オーナーがそう言うと、気品が溢れる音楽が流れると同時に、白い羽根がひらひらと舞い、そこから白いイマジンが現れた。

「降臨……満を持して」

「ジーク!?あなたどうしてここに!?」

「姫……相変わらず美しい姿がご健在のようでなにより」

「あの、彼は……?」

「彼はジーク。たまに姿とか消して僕たちと過ごしている時間が少ないけど、こうして僕たちを助けにきてくれたりするんだよ」

「そういうことだ。家臣たちよ、姫のためにもきびきび働いてもらうぞ」

「だーかーら!誰が家臣だっつってんだよ!勝手に決めんな!」

「頭が高いぞ。下がらんか」

立ち上がって近づいてくるモモタロスを指で下がらせるジーク。モモタロスは「くぅ〜〜!」と拳に力を込めて悔しそうだった。

「では、私たちも自己紹介を。私はアミティエ・フローリアンと申します。親しい人は私をアミタと呼びますので、皆さんも気軽にそう呼んでください」

「私はキリエ・フローリアン。アミタの妹よ。よろしく♪」

「シュテル・ザ・デストラクターです。以後、お見知りおきを……」

「僕はレヴィ。レヴィ・ザ・スラッシャーだよ!よろしくね!」

「我はロード・ディアーチェ。シュテルとレヴィを家臣に置く王だ」

「ユーリ・エーベルヴァインです。先ほどは助けていただき、ありがとうございます」

アミタたちも良太郎たちに軽い自己紹介をする。

「ところでこのイマジン、ハナちゃんのことを姫とか言ってたけど、彼もしかして……」

「あ、別にそういうわけじゃないよ。ハナさんは本当は大人だったんだけど、時の狭間で起きた異変で体が小さくなっちゃったんだ」

キリエがジークのことをロリコンだと思い込むが、良太郎がずぐに弁明した。だがアミタがさっきから気になったことをたずねた。

「あの、さっきから思ったのですが、イマジンとか、時の運行を守るとか、一体なんのことですか?」

「それは私のほうから説明しましょう」

オーナーは時の運行や、イマジンたちのことをアミタたちに説明した。
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