リリカルなのは〜仮面の騎士と鋼の英雄〜
□Ep.6 エルトリアに俺、参上!
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惑星エルトリア
かつてこの星は「死蝕」と呼ばれる星の病で人が住めなくなりつつあり、生命は消えていき、大地や緑は枯れ、この星を愛していた者たちの大半が、生き残るためにこの星から離れていき、新たな地へと移住していった。
それでも、中にはこの星から離れない者もいた。
この星が好きだから。
この星を愛しているから。
だからこそ救いたい。愛すべき故郷・エルトリアを。
その思いは一人の博士から始まり、その意志は博士が命を落としたとしても、次の者たちに受け継がれていった。
受け継がれてから10年。エルトリアは、かつての命の輝きを、取り戻していた……。
エルトリアに住む人たちはさほど多いわけではない。あの災厄の時以来、多くの人々がエルトリアから離れていったのが最大の理由だろう。
それでもエルトリアは徐々に昔の姿を取り戻していってるのは確かだ。
そのエルトリアを救う役目を担ったのは、わずか六人の女性たちだった。
「ふう……この辺もだいぶ復興が進みましたね」
鮮やかな赤色の髪を三つ編みにした少女『アミティエ・フローリアン』はおでこの汗を拭いながらそうつぶやき、ふと時間を見る。
「あ、もうこんな時間でしたか。作業は一度中止して、お昼ごはんにしましょう」
アミティエ……アミタ(親しい人はそう呼ぶらしい)はそう言うと立ち上がり、我が家とも言える研究所へと歩み始めた。
「おそ〜い。皆もう揃ってるわよ」
「ごめんなさいキリエ。それと、他の皆さんも」
桃色の長髪の少女でアミタの妹の『キリエ・フローリアン』の他にも、十年前の『砕け得ぬ闇事件』で出会い、現在エルトリアの復興に協力してくれている『闇統べる王<ロード・ディアーチェ>』、『星光の殲滅者<シュテル・ザ・デストラクター>』、『雷刃の襲撃者<レヴィ・ザ・スラッシャー>』、『砕け得ぬ闇<ユーリ・エーベルヴァイン>』たちもダイニングルームにいた。
「もう、遅いよアミタ!僕たちもうお腹ペコペコなんだよ!」
「ごめんなさいレヴィ。ちょっと作業に夢中になってたみたいで」
「エルトリアを一日でも早く復興したい気持ちは分かりますが、限度を弁えてください」
レヴィとシュテルがアミタにそう言うと、ディアーチェとユーリも交じってくる。
「この星は貴様一人だけが復興するわけではないのだぞ」
「そうですよ。私たちのことも、もっと頼ってもいいんですよ」
「ありがとうございます。王様、ユーリ」
「さ、お話はその辺にしておいて、今は食べましょ」
「うん!」
と、ランチタイムに入ろうとしたまさにそのときだった。
―――ドガアアアアアアアアン!!!
「うわあっ!?」
「な、なに……!?爆発!?」
「距離と音からして、割と近いようですね……」
「と、とにかく、いってみましょう!」
アミタたちはランチを中断し、研究所の外へ出た。