リリカルなのは〜仮面の騎士と鋼の英雄〜

□Ep.3 もう一つの時代
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『デルザー軍団の魔法陣』

モニターに映し出されたその魔法陣は紛れもなくあのデルザー軍団の首領が聖王のゆりかごを出現させ、そして岩石大首領として復活する際にも使われたものだ。

「やはり……そうでしたか」

「実は、この魔法陣がきっと原因であるのだろうと思い、調査にでた人たちがいるんです」

「! それってまさか……」

「はい」

洋は一呼吸置いて、答える。

「皆さんのお察しの通り、7人ライダーの皆さんです」

「じゃあ、茂さんや……本郷さんたちが!?」

「ええ。7人ライダーの皆さんが率先してこの魔法陣の調査に赴きました」

「それで、その魔法陣については何て言ってたんですか!?」

スバルの質問に、突然表情が曇る沖。そして、意を決して重い口を開く。

「それが……その調査に出たきり、7人ライダーの先輩たちとは、連絡が取れていないんです」

「えっ!?」

「それじゃあ、猛と隼人も全く音沙汰無しなの!?」

「……ああ」

「俺も筑波先輩もここで調査すると同時に7人ライダーの皆さんの行方も追っているんですが、手がかりは0。今もどこで何をしているのかも、全く分からないんだ」

その言葉に一同は不安になり、すっかり黙り込んでしまう。まさか、7人ライダーになにかあったのでは?いや、仮にそうだとしても、きっと彼らならもう一度その勇敢な姿を見せてくれるに違いない。今は、そう信じるしかなかった。

「……話を続けます。次にお話するのは、高町ヴィヴィオちゃんと、アインハルト・ストラトスちゃんの二人が銀河連邦警察に狙われていることです」

「! そうだよ!あの、どうしてヴィヴィオとアインハルトが狙われているんですか!?」

「フェイトちゃん、気持ちは分かるけど落ち着いて……」

ヴィヴィオとアインハルトの話題になると立ち上がって興奮するフェイトをなのはが宥める。

「ヴィヴィオちゃんとアインハルトちゃんが狙われる理由は、恐らく彼女たちの出生や家系に関係があるんじゃないかと思われます」

「私と、ヴィヴィオさんの……?」

「それってやっぱり……私が聖王のクローンで、アインハルトさんが覇王の末裔だから……ですか?」

「その可能性は高い。だけど、ギャバンは妙なことを言っていたな」

「ええ。彼が言ったあの言葉が、どうしても気になる」

「妙なこと?」

「はい。そのとき彼とは交戦中だったため、詳しいことまではしゃべりませんでしたが、『古代ベルカの冥府の王』がどうだか言っていたんです」

「!! それって、イクスのこと!?」

「まさか、イクスまで狙っているの……!?」

「俺たちには分かりませんが、あなたたちがそう言うのなら、恐らく銀河連邦警察は……」

「聖王、覇王、冥王……この三つの王と関わりのある人物を狙っているとみて、間違いないでしょう」

「そんな……どうしてイクスまで……」

「スバル……」

スバルはイクスまで狙われていると知り、泣きそうになって顔を下に向けてしまい、隣に座るティアナがスバルの背中に手を掛ける。

「……銀河連邦警察と、俺たちが今言えることは、今回の魔法の暴走異変と、ヴィヴィオちゃん、アインハルトちゃん、イクスちゃんは重要な繋がりがあるとみていいと思います」

「まだ詳しいことは分からないので、俺たちもどう動けばいいか悩み所ですが、とりあえず言えることは、もしギャバンや銀河連邦警察が襲ってきたときは、全力で守り通すことです……!」

『『『『『!!……』』』』』

洋の言葉を聞いた一同は、気を引き締めるのであった。
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