リリカルなのは〜仮面の騎士と鋼の英雄〜

□Ep.1 宇宙刑事と二人のライダー
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新暦75年……第一世界ミッドチルダ。

世界が存亡の危機に陥った事件がこの年に三回も起こった。

JS事件……次元犯罪者、無限の欲望<アンリミテッドデザイア>と呼ばれた狂科学者『ジェイル・スカリエッティ』が起こした時空管理局へのテロ行為は、聖王のゆりかご、戦闘機人を中心に行われたが、その計画は『古代遺物管理部・機動六課』の魔導師部隊の活躍によって阻止され、事件は解決した。

だが、その事件からわずか一ヶ月後、ミッドチルダに奇妙な事件が起き始めていた。

ブラックサタン事件……突如ミッドチルダに現れた『ブラックサタン』と名乗る謎の組織。その実体は、奇械人<きっかいじん>と呼ばれる改造怪人を中心とした悪の組織であった。この事態には管理局も手を焼いていたが、ミッドチルダに心強い次元漂流者が現れる。

仮面ライダー……その素顔を仮面で隠し、愛用のマシーンで颯爽と駆けつけ、人を助け悪のブラックサタンを倒す。その姿はまさに正義の戦士の象徴とも呼べる存在だった。

仮面ライダーは7人おり、彼らは機動六課に保護され、民間協力者として機動六課並びに時空管理局に協力した。


そして、7人の仮面ライダーと機動六課の活躍により、ブラックサタンは壊滅。再び平穏を取り戻したかと思われていたが、その数週間後に新たな組織が現れた。

デルザー軍団……奇械人を上回る改造魔人と呼ばれる怪人たちによって結成された組織であり、その目的はブラックサタンと同様に、ミッドチルダを征服することであった。

デルザー軍団は手始めに7人ライダーを誘き寄せ、機動六課から離れた所を、一気に襲撃し機動六課の魔導師たちなど全員を捕らえることに成功。7人ライダーたちはその場に仕掛けておいた爆弾で爆破させた。……はずだった。

だが、7人の仮面ライダーは生きていた。処刑寸前の機動六課の魔導師たちと、決行しようとするデルザー軍団の前に現れ、ミッドチルダの絶望のムードを一気に希望へと変え、戦いに望み、見事デルザー軍団の改造魔人たちを全て撃破。機動六課を救出した。

だが、その直後……謎の巨大な魔法陣がミッドチルダの空に出現し、そこから現れたのはかつてJS事件の際に破壊されたはずの聖王のゆりかご。その聖王のゆりかごに岩石が集まり、やがて岩石の巨人が誕生した。その巨人こそ、デルザー軍団の首領…岩石大首領である。

圧倒的な巨体に威圧されながらも、7人の仮面ライダーと機動六課の9人の魔導師は、岩石大首領との最後の決戦に臨み、これに勝利。今度こそミッドチルダは平和を取り戻した。

だが、その戦いが終わった直後、7人の仮面ライダーと、仮面ライダーの育ての親・立花藤兵衛は、ミッドチルダから消滅した。恐らく彼らは元いた世界に戻ったと思われる。

この一連は後に『デルザー軍団事件』と呼ばれることとなり、同時にミッドチルダの危機を救った7人の仮面ライダーは、『栄光の7人ライダー』として、正義の象徴として、人々に深く、讃えられることになった。


そんな事件から早四年……新暦79年。

ミッドチルダは、今日も平和だ……。
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