KAMENRIDER × STRIKEWITCHES
□第5話 鏡の世界と龍の騎士
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新たなるネウロイの出現により、世界は再び重苦しい空気が渦巻くこととなった。
ネウロイ消滅の報せをうけ世界は平和になったと思っていたが、やはりその平和でさえもほんの一時にしか過ぎなかった。
こうして軍とウィッチは、引き続き対ネウロイに向けて警戒を強めるのであった。
「……」
その日の朝、操真晴人は元気とは言いがたい表情で朝食を摂っていた。別に体の調子が悪いわけではない。原因は今日の朝ごはんのメニューである。
「こう何日もジャガイモ料理が続くと、やっぱ飽きるね……」
「文句を言うな操真。ロマーニャ公国のマリア公女がわざわざお礼と称してこんなにもたくさんの食料をくれたんだ。こんなこと他の部隊では滅多にないことなんだ。素直に感謝して食すんだ」
ジャガイモ料理が豊富なカールスラント出身のバルクホルンにそう言われては言い返すことができない晴人。まあ確かにあれだけ多くのジャガイモをくれたのだから実際食料に関しては何の問題もないし、それに501には色んな国のウィッチたちがいるのでそれぞれの地元料理でジャガイモを料理すればそれだけバリエーションが豊富なので飽きることはないっちゃあない。だが晴人にとってはもとがジャガイモなだけにそろそろ飽きてくる頃合だった。とはいえ下手なこと言って「だったら操真さんは食べなくていいです!」と言われて没収されるのも嫌なので今日もジャガイモ料理を味わう。
「うん、まあ別に美味いからいいんだけどね……」
「あ、そうだ操真。このあとエイラとサーニャンを起こしてきてよ」
「俺が?」
「うん。ほら、この前のこととか皆に詳しく話さなきゃいけないからさ。よろしくね」
「ああ。分かったよ」
エーリカの頼みを受けた晴人はその後完食し、食器を流しに出して、夜間哨戒を終えて睡眠しているエイラとサーニャの二人を起こしにいった。
「う〜ん。髪が乱れてますわね」
朝食を終えたペリーヌはその後自室へ戻り、鏡を見て自身の髪型が寝癖などで乱れていたことに気づき、手入れをしていた。時計を見ると会議までまだ時間があったので、手入れを終えたら会議室に移動しそのまま参加、という形でとることにした。
「さて、櫛はどこだったかしら。え〜と、櫛、櫛……」
―――ブシュッ
「? なんですの……?」
部屋に一瞬だけ響いた謎の音。あたりをチラチラと見回すペリーヌは、あるものを発見する。
「これは……糸?でも、どうしてこんなところに……」
そのときペリーヌは、鏡からこちらに視線を向ける黒い怪異の存在に、気づかないでいた。
「さて、全員集まったか?」
「ん?そういえばペリーヌちゃんは?」
「あれ、ほんとだ。いない」
「ペリーヌさん。いつもはちゃんと時間に間に合っているのに、どうしたんだろ?」
会議室に集まったウィッチたちと晴人だが、その中にペリーヌがまだ会議室に来ていなかった。いつもの真面目な彼女が時間を守れないのはかなり珍しいことだった。
「そういえば今朝、ペリーヌ中尉は髪の乱れが気になっていたので、手入れをしてるのではないかと……」
「ええ〜?それにしては長すぎない?」
「全く、軍務より自身の手入れを優先するとは……少し叱ってやらねばな」
「仕方ない。リーネ、ペリーヌを呼んでこい。もし寝ていたら叩き起こせ」
「は、はぁ……」
美緒の命令をうけ、リーネは会議室を出てペリーヌと自身の部屋へと向かった。
「ペリーヌさん、どうしたんだろ。こういった時ならいつもちゃんと時間を守っているのに……」
リーネがそう言ってると、ペリーヌと自分の部屋の前まで来ていた。扉は閉まっていたので、コンコンとノックしながら彼女の名前を呼んだ。
「ペリーヌさーん、集合時間とっくに過ぎてますよー?早くしないと会議が始まりませんよー?」
「! その声、リーネさんですの!?」
「えっ?は、はい。そうですけど……」
「リ、リーネさん……た、助けて……」
「!? ペリーヌさん!?」
―――バアン!
リーネは扉を思い切り開けたと同時に見えた光景は、ペリーヌは首に白い糸を巻かれた状態になっており、まるで『鏡に引き寄せれてる』ようだった。
「あ、ああ……きゃあぁぁ!!?」
リーネが困惑している間に、ペリーヌは白い糸に引っ張られ、文字通り『鏡の中』へと吸い込まれていった。
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