KAMENRIDER × STRIKEWITCHES

□第1話 魔女と魔法使い
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青年……『操真晴人』は目を覚ますと、辺り一面殺風景な荒野にいた。

(ここは……?)

首を振って周囲を見渡しても、人っ子一人もいない。すると突然、背後から爆発が起きる。

―――ドガアアアアン!

(うわっ!?な、なんだ……!?)

晴人が爆発した方を向くと、そこには自分のもう一つの姿によく似た仮面の戦士と、一昔前に使われていた機関銃を持ち、脚には見たことのないものを履いて空を飛び、獣の耳と尻尾を生やした少女たちがいた。

(あれは……俺と同じ仮面ライダー……!?それに、あの女の子たちは一体……!?)

仮面ライダーと謎の少女たちは同じ方向に向かって進み、攻撃を開始した。その様子はまるでなにかと戦っているように見えた。

(なんだ?皆一体、なにと戦っているんだ……?)

気になった晴人はもう少し近づいて見ることにした。だが次の瞬間、爆発が何度か起こり、空を飛んでいた少女たちは、羽をむしりとられ、空を飛べなくなって地上へと落下していく鳥のごとく、次々と落とされていく。
さらには仮面ライダーたちも、攻撃を受け、次々と倒れていく。

(……)

目の前で戦士たちが次々と倒されていく光景を見た晴人は言葉が出ない。もし自分が今助けに向かっても勝てる補償はあるのだろうか?そもそもなぜ皆自分の存在に気づかないのかが、疑問だった。
そして晴人の目に映る。仮面ライダーと謎の少女たち全員を倒して、勝ち誇るかのごとく立ち尽くすその黒い仮面ライダーを……。

(なんだ……あの仮面ライダー……)

晴人が黒い仮面ライダーを見つめていると、白い軍服を身に纏い、右目に眼帯をかけた女性が刀を持ち構え、黒い仮面ライダーに駆け出す。

「くっ……! うおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

女性が持つ刀の刃が白く輝き、巨大な光の刃を生成し、その斬撃を黒い仮面ライダーに向けて振り下ろした。

―――パキイン!

それは、女性が放った斬撃が黒い仮面ライダーの仮面を割った音だった。仮面が剥がされ、その素顔が露わになり、女性は動揺し、刀を下ろす。

「なっ……!?お、お前は……宮ふ」

―――ドスッ!

「じ……?」


刀を持った女性はそれが最後の遺言となった。見ると腹部が黒い仮面ライダーの持つ剣によって刺し貫かれていた。黒い仮面ライダーが剣を抜くと、女性も力なく倒れた……。

「……」

(!?)

素顔を露わにした黒い仮面ライダーがこちらを見つめる。晴人も迎え撃とうと身構えたそのとき、目の前に強烈なフラッシュが焚かれ、左腕で目元を防ぐ。
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