サヴァイヴ夢長編

□第八章
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ボブ「調子に乗りやがって・・・!」

ジルバ「面白い、奴らの作戦に乗ってやろうじゃない・・・。」

ブリンドー「どうせ皆殺しだ・・・。それまでのゲームに付き合ってやろう・・・。」

ブリンドー「もういいだろう・・・!姿を見せろ・・・!」

メノリは大岩から出て姿を見せた・・・。

ハワード「メノリ・・・!」

メノリ「ハワードをこっちによこせ・・・!」

ブリンドー「姿勢制御ユニットは・・・?」

メノリ「・・・・・ここだ・・・。」

ジルバ「本物かぃ・・・?ボブ・・。」

ボブ「・・・ここからじゃ分からねえ・・・。」

メノリ「動くな・・・!動けば川に捨てる・・・!」

ブリンドー「・・・良いだろう・・・。行け・・。」

ブリンドーはそう言ってハワードをメノリの方へ開放した・・・。

ジルバ「どうすんだぃ・・・?」

ブリンドー「・・・川に流されたら厄介だ・・・。上手く俺を隠せ・・・。銃を拾って撃ち殺す・・・。」

アダムはその頃こちらの待ち合わせ場所に向かって一人走っていた・・・。

ジルバ「ふふ・・・。」

ボブ「っふっふっふ・・・・。」

ブリンドー「っくっく・・・。ん・・・?な・・・!」

カオルはその瞬間後ろからブリンドー達の武器を回収しようとしていた・・・。

ブリンドー「野郎・・・!どこにいやがった・・・!」

ジルバ「っふ・・・!」

ジルバは毒針を仕込んだ小型銃をカオルに向けて放った・・・。

カオルはそれを躱して後ろに下がった・・。

しかしジルバの銃に何者かが投げた石ころがヒットし銃はそのまま地面に落ちた・・・。

ジルバ「ぁ・・・・!誰だ・・・!」

ジン「やっぱり隠してやがったか・・・。」

ブリンドー「その声・・・。お前か・・あの通信機のガキは・・・!」

ルナ「ハワード・・・!川に飛び込んで・・・!」

ハワード「ぁ・・・えぇ・・・!?」

ボブ「ガキ共がァ・・・!」

ベル「っふ・・・・!」

ベルはボブが動き出す前に槍を投げてボブのズボンと地面に突き刺し足止めをした・・・。

ボブ「ぁ・・・ぁあ・・!!」

ジルバとブリンドーはその瞬間すぐに武器を回収しに行き、ジルバは電磁ウィップを回収できたがブリンドーはカオルに弓を放たれて銃を拾えなかった・・・。

ジルバ「逃がすか・・・!」

その瞬間ルナとベルはジルバに向かって弓を放つがジルバはそれを簡単に躱してしまう・・・。

ルナ「急いで・・・!」

ハワード「ひぃ・・・!」

ジルバ「くらえ・・・・!」

ジルバはハワードに向かって電磁ウィップを放った・・・。

が・・・それはハワードには当たらなかった・・・。

ジン「ルナ・・・!!」

ルナはハワードを庇って自分が電磁ウィップの電撃を受けたのだ・・・。

ルナ「あぁー・・!!うぁ・・・ぁ・!!」

ハワード「ルナ・・・!」

ジルバ「な・・・・!」

ジンはすぐさまジルバの懐に入り込み蹴りを入れようとしたが、ギリギリの所で躱された・・・。

ジン「っち・・・次は当てる・・・。」

ジルバ(っく・・・。ガキだと思って舐めてたけど・・・。あんな蹴りまともにくらったらひとたまりもないわね・・・・。)

メノリ「ルナ・・・!それ・・・!」

メノリは姿勢制御ユニットを空高く投げ上げた・・・。

ジルバ「ぁ・・・!」

ボブ「っぐ・・・・!」

ジルバとボブは急いでユニットを回収しに走っていった・・・。

ベル「でぇい・・・!!」

その瞬間にベルはルナとハワードを川に押し出した・・・。

ジルバ「ぁ・・・・!」

ジルバは川に飛び込んだハワードに毒針の銃を射った・・・。

ハワード「うわぁ・・・・!」

ジルバ「苦しみながら死ぬがいい・・・!」

ジン「それはお前だ・・・!!」

ジンはジルバの上から踵落としを繰り出そうとしていた・・・。

ジルバ「っく・・・!邪魔くさい・・・!」

ジルバはすぐに後ろに飛んで回避した・・・。

しかし・・・。

ジルバ「な・・・・!?」

ジン「・・・・・。」

ジンが踵落としを繰り出した地面は・・・周りの地面と比べて高さが大分異なっていた・・・。

ジルバ「やっぱりただのガキじゃないわね・・・!」

そしてその頃には全員が川の向こう岸に逃げ切っていた・・・。

ボブ「よし・・・!ユニットを回収したぞ・・・!ブリンドー!さっさと奴らを・・・!」

ジン「ルナ・・・!大丈夫か・・・!」

ジン達は岩場に隠れていたがブリンドーのレーザーガンによって岩は溶けてなくなり、いつでも標的にされる状態になってしまった・・・。

全員「・・・・!」

ブリンドー「馬鹿が・・・充分射程距離なんだよ・・・。」

ボブ「・・・このユニット偽物だ・・・!舐めやがって・・・!」

ジルバ「ブリンドー・・?ガキ共に本当の恐怖ってもんを教えてやんなよ・・・。」

ブリンドー「あぁ・・・。その方が素直になってくれそうだ・・・。」

そう言ってブリンドーは銃をルナに向けた・・・。

ルナ「あ・・・ぁ・・・。」

ジン「ルナ・・・。安心しろ・・・。お前は死なせやしない・・・。」

ジンはそう言ってルナの前に立った・・・。

ルナ「ぇ・・・お兄ちゃん・・・・。」

ブリンドー「ほぅ・・・。この状況になっても随分と冷静だな・・・。だが・・・これでおしまいだ・・・。」

アダム「ルナー・・・・!!」

ルナ「アダム・・・!!」

ブリンドーはレーザーガンを放った・・・。

ジン「馬鹿が・・・。銃口を見ればこの距離で躱せないはずねえだろ・・・。」

ジンはそう言って後ろのルナを突き飛ばして自分も横に飛んでレーザーを回避した・・・。

ブリンドー「何・・・!?あのガキ・・・!」

その瞬間川の中からルナ達を守るように巨大蟹が出てきた・・・。

全員「ぁ・・・・・!」

ジン「あれは・・・遺跡の・・・!」

カオル「今のうちだ・・・!」

ジン「そうだな・・・!ルナ・・!乗るんだ・・・!」

ルナ「ぁ・・・ありがと・・・。」

ジンはルナを背負って皆と一緒に走り出した・・・。

それから数十分後・・ルナ達は無事にブリンドー達から離れる事に成功し、遺跡の前まで戻ってきた・・・。

ルナ「お兄ちゃん・・・。ありがと・・・もう大丈夫よ・・・//」

ジン「ルナ・・・。良かった・・・。もうあんな事はよしてくれ・・・。・・・一瞬、目の前が真っ暗になった・・・。」

ルナ「・・・ごめんなさい・・・・。」

ジンは申し訳なさそうな顔をするルナの頭を撫でた・・・。

ジン「それじゃあ、俺は奴らの動きを監視してくる・・・。」

カオル「俺も行く・・・。」

ルナ「お兄ちゃん・・・・。気をつけてね・・・。」

ジン「あぁ・・・。」

ジン(本当の恐怖・・・か・・・。っふ・・・。逆にあいつらに教えてやろう・・・必ず・・・味あわせてやる・・・。)

そうして遺跡に戻ったルナ達・・・。

シャアラ「ぁ・・・ルナ・・・!ハワードは・・・!?」

ハワード「う・・・ぅ・・・。」

ハワードは何故か今も苦しそうな顔をして悶えていた・・・。

シャアラ「とにかく中へ・・・!」

その頃ブリンドー達は・・・。

ボブ「奴ら見つけたらただじゃおかねえ・・・!」

ジルバ「すぐに殺すんじゃないよ・・・?楽しみが減るからね・・・。」

ブリンドー「ん・・・?おかしいな・・・。また行き止まりか・・・。」

ボブ「これは・・・さっきも来た場所だぜ・・・?」

ジルバ「確かにこっちへ向かったのかい・・・?」

ブリンドー「間違いない・・・。」

ジルバ「んじゃ何でいないのさ・・・!」

ブリンドー「もう一度来た道を・・・調べるか・・・!」

そう言ってブリンドー達はその場を走り去っていった・・・。

ジン「・・・。よし、当分は大丈夫だろうな・・・。戻るぞ・・・カオル・・・。」

カオル「あぁ・・・。」

そして少ししてジン達は遺跡に戻った・・・。

ベル「カオル・・・ジン・・・!」

カオル「宇宙船の修理は・・・?」

ベル「あぁ・・・。まだもう少し時間がかかりそうだ・・・・。」

ハワード「ぅ・・・・ぅぁ・・・・。」

そんな中ハワードは今も苦しそうに悶えていた・・・。

ルナ「・・・ぁ・・・。おかえり・・・!」

メノリ「あいつらは・・・?」

ジン「幻影の森に上手く騙されていた・・・。だが、いつここへたどり着くか分からない・・・。今晩は見張りが必要だと思う・・・。」

メノリ「分かった・・・。そうしよう・・・。」

ジン「ハワードは・・・?」

ルナ「それが良くないの・・・・。」

シャアラ「ひどい汗だわ・・・。」

ルナ「熱も高い・・・。」

メノリ「やはり、あの針には毒が塗られていたんだな・・・。」

ポルト「ん・・・?どうした・・・?深刻な顔して・・・。」

ルナ「ハワードが・・・。ジルバの毒針銃に、射たれてしまったの・・・。」

ポルト「何・・・!?何で早く言わなかった・・・!」

全員「えぇ・・・?」

ポルト「これを飲ませるんじゃ・・・!解毒効果のある薬じゃ・・・!ジルバの使った毒針にも、効果があるはずじゃ・・・!」

ルナ「・・・・ハワード・・・。薬よ・・・。飲んで・・?」

ハワード「ぅ・・ぁ・・・。」

ルナ「はい、お水も・・・。」

ハワード「ん・・・ゴクッ・・・。はぁ・・・はぁ・・・。」

ポルト「後はこいつの生命力次第じゃ・・・。」

ハワード(苦しい・・・苦しいよぉ・・・。僕の体・・・どうなってしまったんだ・・・・。ダメだ・・・。僕もうダメだ・・・・。何だ・・・?ぁ・・・コロニー・・・。ぇ・・・?え・・・僕、コロニーに戻れたのか・・・?そうそう・・・。あの頃は僕のいう事を聞く子分が・・・いっぱいいたねぇ・・・。ベルだって僕の子分だった・・・。それも一番下っ端・・・。ルナ・・全てあいつが転校してきてからおかしくなったんだ・・・。それまで僕に逆らうやつなんて・・・一人も居なかったのに・・・。ぁ・・・!ダメだよその船に乗っちゃ・・・!その船は・・・重力嵐に会うんだ・・・・!あの避難シャトルが悪いんだ・・・。そのせいで僕達は・・・!そういえば・・・。あの日からこの島での遭難生活が始まったんだ・・・。家も、テレビも、柔らかいベッドもない・・・。お菓子もジュースも何にもない・・・。あるのは暑い日差しと、物騒とした森・・・気持ち悪い植物に、化け物みたいな動物・・・。おまけに頭に来る連中ばかり・・・。偉そうに僕に命令する奴や・・・僕に恥をかかせる奴や・・・その内・・・ベルの奴さえも・・・。・・・この島に来てから・・・本当に頭に来ることばかりだった・・・。狩りや輸送なら上手くできるはずなのに・・・ましてこの僕に畑仕事をやれだと・・・?ハワード財閥の御曹子、このハワードジュニア様に・・・。やることと言えば食料探し・・・朝御飯が終わったら昼御飯を取りに・・・昼御飯が終わったら晩御飯の為に・・・。毎日それの繰り返し・・・。もう嫌だ・・・。もう・・・こんな生活は嫌だ・・・!だからあの時・・・この生活から本気でおさらばできると思ったんだ・・・。なのに・・・あいつら・・・。死ぬ前には・・・これまでのことを走馬灯のように見ると言うけど・・・僕・・このまま死んでしまうのかな・・・。一人で勝手なことをやって・・・みんな僕のことを怒ってるだろうなぁ・・・。僕に逆らうやつばっかりだったけど・・・学園にいた頃の仲間じゃあ、あんな風に命を張って助けてくれなかっただろうなぁ・・・。)
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