サヴァイヴ夢長編

□第5章
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全員が食事を終えた後、明日に備えそれぞれが睡眠をとり始めた頃・・ジンは一人、フェアリーレイクの傍で星を見上げていた。

ジン(・・他人には自分をもっと出していいという割には・・おれはいつも隠してばかりだな・・・)

ルナ「んぅ・・・ふわぁ・・・少し外に出よっかな・・」

ジン(だが・・おれが化物だなんて知ったら・・みんな俺の前からいなくなってしまうんだろうな・・・恐れているのか・・?おれは・・・昔はそんなこと気にもしなかったのに・・・な・・・)

ルナ「あれは・・お兄ちゃん・・?」

ジン(なんでだ・・?なんでおれは自分が化物ということを否定し始めたんだ・・?)

ルナ「・・・ッワ!!」

ジン「うわ!?Σ(・ω・ノ)ノ!」

ルナ「っふふ!これで2回目の勝利です!」

ジン「ルナ・・心臓に悪いからほんとやめてくれ・・・・;」

ルナ「むっ、昔私が起きるたびに虫のおもちゃを枕元に置いてたのはどこの誰?」

ジン「・・・全部俺じゃない・・チャコもやったんだぞ?」

ルナ「大半はお兄ちゃんだよね・・;あの時間はチャコ基本寝てるから・・;」

ジン(しまった・・・!;)

ルナ「ほらやっぱり・・!もぅ・・・でも、そんなことよりどうしてこんなところに?」

ジン「一人で星を眺めたい気分だったんだ・・・」

ルナ「・・・何かあったの・・?}

ジン「え・・・?・・どうしてそう思ったんだ・・?」

ルナ「私とチャコは、お兄ちゃんが時々夜に星空を見に行ってたりしてたのを見てさ、辛い時に星を見てたら・・なんだか不思議と落ち着いてくるの・・・もしかしたら・・お兄ちゃんもそうなのかな・・って・・」

ジン「・・・そうか・・・だが・・・」

ルナ「何にもないわけ・・・ないでしょ・・!」

ジン「・・!・・ル・・ナ・・」

ルナ「私だって・・・分かるんだよ・・・?・・お兄ちゃんが辛そうにしてる時とか・・でも・・!もう素通りなんてできないよ・・・!」

ジン「・・・・ありがとう・・」

ルナ「え・・・?」

ジン「ルナといると・・・昔の自分を忘れられる・・・ありのままの自分が見つかる気がする・・・今頃になって・・・それに気づけたよ・・・」

ルナ「お兄ちゃんも・・・迷ってるの・・?」

ジン「迷っていたさ・・けど・・いつかおれの隠し事を・・ルナに伝える日が来るかもな・・・」

ルナ「うん・・・!いつかきっと・・・!」

ジン「ルナ・・・」

ジン(今は・・隠し事よりも・・おれの思いを伝えたいんだがな・・・;)

ルナ「それじゃあ帰って寝ましょ・・!」

ジン「ん・・?一緒にか・・?」

ルナ「ち、違うよ!//もぅ!先に行っとくね!」

ジン「ああ・・!」

そして次の日・・・

ルナ達はいつも通り1日の作業を行い、それも日が暮れ、終わりが近づいていた。

シンゴ「・・・・はぁ・・・」

ジン「ん・・?シンゴ・・・?」

ルナ「シンゴ・・・どうしたの・・・?」

シンゴ「・・・・・・・」

シンゴはルナとジンに声をかけられたことにも気付かず、ただうつむいていた。

ジン「シンゴ・・どうしたんだ・・?」

シンゴ「え・・・あぁ・・なんでもないよ・・」

ルナ「・・・そう・・・」

ルナとジンは互いに顔を見合わせて頷いた。

ルナ「そろそろ、おわりにしましょうか!」

メノリ「そうだな・・!今日はだいぶはかどった・・・!」

その後ルナは一人夕暮れの湖を眺め、今までのことを思い出していていた・・・。

ルナ(両手・・だいぶ土が付いてる・・湖の水で洗わないと・・)

チャプン・・・

ルナ「・・・・!!え・・・!?」

(#%%&$|=(*!#+!)

ルナ「東の・・森へ・・・」

その後夕食が始まった・・

ルナ「私・・東の森へ行ってみようと思う・・・。」

メノリ「東の森・・?」

ルナ「ええ・・」

メノリ「・・なんでそこに行きたいんだ・・?」

ジン「・・・声・・か・・?」

ルナ「え・・・うん・・・前のオオトカゲの時も聞こえたんだけど・・今回は・・来てくれって言われてるように感じたの・・!それに、まだあの場所には行ったことがないし・・・」

ハワード「いいじゃないか・・・探検しに行こうぜ・・!」

ルナ「いいえ・・!私一人で行くわ・・!」

ジン「な・・!?」

ベル「一人では・・危険だ・・!」

メノリ「行くなら何人かで行ったほうがいい」

シャアラ「私は怖いわぁ・・どんな恐ろしい生き物が襲って来るかわからないし・・・」

ハワード「弱虫は留守番してたらいいさ・・!」

チャコ「ほんならおまえも留守番やな・・!」

ハワード「僕は弱虫なんかじゃない・・!うわぁ・・!」

ハワードは竹の槍を作りながら座っていた椅子の後ろに体重がかかりこけてしまった。

メノリ「どのみち・・捜査が必要だな・・」

ハワード「僕が行く・・!」

ベル「おれも行こう・・!」

シャアラ「ベルが行くなら安心ね・・!」

ハワード「どういう意味だよ・・!」

チャコ「そういう意味や」

ハワード「なんにぃ〜!?」

チャコ「♪〜」

チャコはそっぽを向いて口笛を吹いている。

カオル「東の森は深い・・筏を作って川から行けないか・・?」

ジン「おれもそれが良いと思う・・」

ベル「うん・・!竹を使えば、簡単に作れそうだ・・!」

ジン「ちなみに・・おれも東の森に行くよ・・!」

ルナ「ありがとう・・!みんな・・!」

シンゴ「・・・・・・」

ルナ(シンゴ・・・)

そして次の日・・筏作りが始まった・・。

ルナとベルは筏を作っている中・・ハワードは・・・・。

ハワード「・・・っよし!できた・・!」

ジン「ん・・?ハワード・・何をやっているんだ・・?」

ハワード「おお・・!ジン・・!みてくれ・・!弓さ・・!僕が作ったんだ・・!」

ジン「弓か・・!また便利なものを作ったな・・!夕方になったら試し打ちしてみよう・・!」

ハワード「見て驚くなよ〜・・!」

その頃畑作業のシャアラ、メノリ、シンゴは・・・。

シンゴ「・・・・・・・」

メノリ「・・・・・・」

真剣に畑を耕している中・・・

ドサッ・・

メノリ「ん・・・?・・シンゴ・・!」

なんとシンゴが倒れたのだ・・・。

メノリ「シャアラ・・!ちょっと来てくれ・・!」

シャアラ「え・・?うん・・!」

シンゴ「・・・・んぅ・・」

メノリ「・・目が覚めたか・・だいぶ疲れが溜まっているようだな・・・休憩していてくれ・・・」

シンゴ「・・・・・・」

シンゴはポケットの中に入れていた家族の写真を見てまた眠りについた・・・。

そして時間は経過し・・夕方になっていた・・。

ハワード「いっくぞー!・・・っふ・・!あれ・・?」

ハワードは弓を射ってみたが・・3m程度しか矢は伸びず・・そのまま落ちていった。

ハワード「よぅし・・!もう一回・・!」

その頃ルナ達もちょうど筏作りを終えて帰ってきていた・・。

ルナ「そうしましょ・・!・・あ・・」

ベル「ハワード・・・」

ハワードは再び弓を放った・・・。

ルナ&ベル「ぬわぁ・・・!;」

ハワードの矢は同じく全く伸びなかった・・・

そしてルナとベルは必死に見てなかったことにしようと後ろを向いた・・。

ジン「・・・・・・;」

ハワード「・・・だめかぁ・・・ん?」

ハワードはふとルナ達が付近にいることに気づいた。

そしてルナはさりげなく後ろを向き、ハワードと視線があった。

ハワード「あ・・!や、やぁ!おかえり〜!;」

ルナ「あ・・!た、ただいま!;弓・・できたのね・・!;」

ハワード「んぁ・・!あ、あぁ・・!あんまり、出来が良くなかったかなぁ・・!;」

ルナ&ハワード「あ、あはは!あはははは!;」

ジン「ベル・・後で修繕しようか・・;」

ベル「ジン・・あぁ・・!」

その後みんなの家に戻り、次の日の準備をするために、リュックにペットボトル等を入れているルナ・・・。

ルナ「・・・あ・・・っふふ・・」

ルナはリュックに描かれた自分とチャコ、ジン・・そして・・母親の絵を見て懐かしんでいた・・。
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