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□自宅じゃない、自室だ。
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「おーい、お兄さーん!」

声のする方に顔を向けると
…誰だっけ?…何とかっていう
数日前に会った面白い子が走ってきた。

「何とかって…
 名字でも名前でもないし。樂だよ。」

…こいつ、人の心
読みやがる…

「読んでないよ、文読めば
 分かるじゃんw」
「それ言ったら駄目だよなっ!?」
「気にしたら負けって
 作者言ってなかったっけ?」
「いや、聞いてねーよ!!?」


五月蠅いなぁ…と目の前の彼女
――樂は言う。

何でここに居るんだ?と聞いたら
学校の帰り道だと答えてくれた。

樂と話し込んでいると
引っ越しトラック業者に
荷物の積み込みが終わりました、
と話掛けられた。

「あ。有り難う御座います。
 じゃああとお願いしm((今から
 マンションに行くんでしょ?」

言おうとしたのを遮り、彼女は

「お兄さんの車に乗せてって!」

と言ってきた。
俺は、はぁ…と短く溜め息を吐いた。

溜め息吐くと幸せ逃げるぞーとか
言いながら俺の吐いた溜め息を
掴む仕草をしていたが無視した。

今度は遮られないように
彼女の口を塞いで業者に頼んだ。


何でこんな事してるんだろうか…


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