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□馬鹿と仲良し
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『メロンパンもーらいっ』




私たちは屋上にてランチなうです





「今日、木村は?」




『あーあずちん?あずちんなら、委員会行ったよー?』





「それでこっち来たのか」






『そだよ、暇んなるし』





佐藤「久しぶりじゃない?こっちで一緒にお昼食べんの」





『そだね、いっつもはあずちんいるし』





「何だかんだ言って仲良いのな」





『ったりめーよ!あずちんは親友だからね!』





「それ思ってんのお前だけだったりして」





『マジで?ってんなわけねーっつの、あたしとあずちんは以心伝心なのさ!』




「お前と以心伝心とか木村かわいそ」





『んだとコラ、表出ろや』





佐藤「はい、チョココロネあげるから落ち着いて」




『餌付けすんな、貰うけど』





鈴木「何だかんだ仲が良いのって平介と結だろ」





『やめろよ、鈴ちん。言葉だって暴力になんだぞ』





鈴木「平介と仲良いのが暴力だったら俺らも相当暴力受けてんぞ」




『仲良いのが暴力じゃなくて仲良いと擦り付けることが暴力なのだよ、分かるかね?鈴ちん』





鈴木「わかんねーよ」




佐藤「要するに結は平介と仲良しだって言われるのが嫌なんだよね?」




『そう!さすがさとちん!分かってるぅ!』





鈴木「で?」




『で?って何が?』




鈴木「さっきの平介の話、続きが気になってさ」




『そゆこと、いきなり言うなよーあたし、分かんないじゃん』




「お前はどうでもいい。でな、1人が多いからあんだけしっかりしてんのかな――と思ったわけよ」





鈴木「置き去りで懐いたって?餌付けされたんだろ、そりゃ」




「や、言いたいのはそこじゃなく」





『ん?それってあっくんの話?』





佐藤「ん?結、その子のこと知ってんの?」





『うん、仲良しだよ。初めて会ったのはいつも通りお邪魔したときでさ、リビング行ったらちっちゃい子いんのに、平介見当たんなくて一緒にいたからすっかり仲良しだよ』





鈴木「良かったな、お前みたいな馬鹿じゃない幼馴染みが居て」





佐藤「にしても、その子偉いね。うちの末なんて何もしないんだ、周りの人がやるからさー」





「両親が忙しいんだとさ、子供も大変だな」





鈴木「……だから世話頼むんだろ?」





「あーーー」




鈴木「あーじゃないよ、気が付けよそんくらい!しっかり具合にあぐらかいて放置プレイて何」





「結構平気そうだったよ、結居たし」





『馬鹿じゃないの?あたしがいなかったらどうすんのさ、何のために平介に頼んでんのか考えたことある?』





「何でって…」





鈴木「いっつもお前は自分の都合でしか動かねんだよ。我儘、ちったぁ我慢を覚えろ」





佐藤「きついね」





鈴木「これくらい…大体この前の日直だって俺が…犬だって待てくらいは出来る」





「酷い」





佐藤「結構落ち込んでるみたいよ」





『この落ち込みで学べばいいけどね、あっくんだってしっかりしてるとは言えまだ子供なんだもん、危ないことがあってからじゃ遅いんだよ?そこを分からないとダメなんだよ平介』



とりあえず、これで学んでくれればいいけど




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