フェイク×前鬼

□ゲームセンターで働いています。
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名無しさんside



私がまだ幼い頃……


誘拐されました。


まぁ、未遂……で済んだから私はこうしてオクスリ片手にストレス社会と戦ってるわけです。


たまに思い出してしまったり、男の人に触れられる事に抵抗を感じちゃう事はあるけど


それでも私の心臓はこうして動いてて
日々、戦ってる。










カーテンの隙間から漏れる光



『お日様おはようっ!!』



なんて気分で起きる事なんて、ない。まずない。正直、そんな人が居たら心から尊敬しますよ?

もぞもぞと布団からアラームを止めて
まず、ため息……


それから



『朝かぁ……』



もう少し、寝てたかったな。
なんて事実確認
起きる事がすでにストレス、なんて事ありませんか?


私の一日はこんな感じで始まる
気分で重たくなった身体をのそっとベッドからずらして出勤の準備……





『今日も、戦いますかっ……』




私はゲームセンターで働いています。









ゲームセンターで皆がどんな場所をイメージするのかしら?

小さくて清掃がされてないタバコ臭いところ?不良と呼ばれたりするヤンチャな人が出入りするところ?


……ってイメージは古くて。



今はスタッフの身だしなみから言葉遣いに接客、お辞儀の角度……
そりゃぁもうホテルマンかのように厳しく徹底されてて


綺麗で当然。


ヤンチャそうな人が居れば即刻取り囲んでお声かけ……からの退店を促す。


ってゆーか追い出します
お客様は神様だとしても……ここで呼ばれる"お客様"はお店に見あった人を指す。


私が働く場所はそういう所。



地下一階から地上三階
四階建ての巨大ゲームセンターで働いています。









白い長袖の首もとが詰まったシャツ。
黒いベストに黒いキュロットスカート。
黒の膝下ソックスに黒の革靴。


それに身をつつみ、鏡で身だしなみをチェックする



『ん、よし。』



ボタンも全部ついてる
ほつれもない、しわもない。


肩よりながい髪は一つに束ねる規則でサイドに可愛く流す女の子もいるけれど……
私は仕事の邪魔にならないポニーテール。横に結ぶと、ヘッドマイクに引っ掛かるのよ


爪は当然、ネイルなんてNGで指から3o以内の長さと決まってる。



……ね?意外に身だしなみに口煩い職場なの


キュロットに黒のベルトを通してインカムの本体を腰にさせば



『ん、オッケー。』



これでいつでも戦場へ行ける。
私の中で仕事は戦いに近い。




自分と、そうじゃない人達との空間で必死に仮面をつけて戦ってるの。



人は弱い生き物だから、うわべを装うのかなぁ……



「名無しさんさんインカムとれますか?」



9時からの始業時間には余裕があるはずだけれど……
インカムと言う無線機から聞こえた声は私を呼ぶ。



『名無しさんです。インカム取れます。』


「ごめん、準備終わってたら早めに出てこれますか?」




あー……なるほど?
今日はこのパターンかぁ。



『了解しました!!』




心の中でため息ついて、まだ明かりのついていないフロアへ向かう……



こうして今日も戦いが始まる。



ーーーーー
『フェイク』ご来店ありがとうございます(^^)前鬼さんは次ページからでてきます(笑)



ゲームセンター、どれくらいの方が遊びに行った経験があるかわかりませんが……
そこで働く女の子と前鬼さんのお話。




近くのゲーセン参考に、分かりやすく書いていきたいと思いますが……私の文章力の無さ(/_;)/

そこは、名無しさんさんの想像力で是非ともカバーしたげてくださいっ!!
はい、すいません!!



インカム→無線機。パチンコ屋さんとかテレビ業界でよく見かけるアレです。
タバコケース位のサイズの本体を腰のベルトに差して、イヤホンを耳に。マイクを胸につけます。


ベッドマイク→テレビ実況とかでみるアレです。設定した範囲内やフロアごとで使えます。なんか、アレばっかですいません……


4ページ目の画像、見て頂ければ分かりやすいかと!!


人間の女の子×天狗のお話"フェイク"
楽しんで貰えますように!!


しえる。
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