闇の世界〜短いキバ〜
□デレない君に伝えたい
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シュウ 「Zzz...」
今日も昼間からベッドで寝ているのは、逆巻家の長男...逆巻シュウだった。かれこれ3時間は寝ているシュウを眠りから覚ましたのは、一人の女の声だった。
『逆巻シュウ。アンタはなんで私のベッドで寝てるわけ?』
シュウ 「ん...まだ寝る...」
『"まだ寝る"じゃない。私はなんでここにいるか聞いてるの』
シュウが寝ているベッドの横で仁王立ちをして冷たい目で見下ろしていたのは、逆巻家に居候中の茉莉亜だった。
シュウ 「ちっ...なにアンタ。俺の睡眠ジャマしないでくれる?」
『寝るなら自分の部屋で寝て。ここは私の部屋よ』
シュウ 「ダルい・きつい・めんどくさい」
『どこまでダル男なのよ。いいから出ていって』
さっきから何度もいっている茉莉亜だが、シュウは全く聞く耳をもたない。
『退きなさいっていってるでしょ?いい加減動きなさいよ』
シュウ 「アンタしつこい」
『アンタが退かないからよ。早く退けば私だってそんなにしつこくしないわよ』
シュウ 「うっざ...このアバズレ女」
『なっ...!?誰がアバズレよ!』
シュウ 「アンタしかいないだろ?てかさ、そんなに退いてほしいかの?」
『当たり前じゃない!さっきから言ってるでしょ!?』
シュウ 「なら...血、よこせ。そしたら動いてやってもいい」
何度も何度も言った挙げ句に聞いたかと思えば吸血させろなんてふざけていりとおもった茉莉亜だが、この場合のシュウは何をいっても聞かないことは分かっていたから仕方なく了承した。
『...分かったわ』
シュウ 「ふっ..."交渉成立"だな」
シュウはほくそ笑みそのまま茉莉亜をベッドに引きずりこんだ。そして、後ろからはぐるいどめにした。
『ちょっ...そんなに引っ付かないでいいじゃない!』
シュウ 「チッ...うるさい肉団子だな…」
『肉っ...ふざけないで!!だいたい用件は...』
シュウ 「"吸血"だろ?そんなに吸ってほしいの?」
『そんな訳ないでしょ!?早くするならしなさいよっ!』
茉莉亜が言うとシュウはゆっくり首筋に顔をよせた。