学園祭-前半-(20)

□佐助×幸村
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「今日は…旦那が頑張ったご褒美に、なんでもしてあげる」

「んっ…う……なん、でも…?」

「そう。なんでも」

旦那がして欲しいこと、言ってごらん?まだ温もりの伝わりきらぬシーツに身体を沈めながら、焦らすように幸村の頬をなぞる。

こたつ以外の暖房器具が無いこの部屋では、それ以外の暖はお互いの温かさのみだった。一糸纏わぬ姿でベッドに潜り、冷えた足を絡ませる。冷たいはずなのに、幸村とくっついているととても温かく感じる。それはきっと、幸村にとっても同じなんだろう。まだまだ未発達の身体をすり寄せて、何かを強請るような視線を送ってくる。

「言わなきゃだめでござる…?」

「そうね。ご褒美にならないし」

「………うぅ」

本当はどうして欲しいか分かっている癖に、あえて幸村の口から聞いてみたい。

あれだけ積極的に迫っておいて、今更だよね?言えずもぐもぐと口を動かしている幸村は、恥ずかしさで死んでしまいそうだった。けれども身体の中心は熱くなるばかりで、じわじわと理性を突き崩してくる。

「……………て」

「ん?聞こえないよ」

「佐助の、手で、…して」

言うなり枕に顔を埋めてしまう。それでも横目で佐助を見て、早くしてと急かしているようだった。元からそのおねだりを聞くつもりだった佐助は、横抱きにした幸村を背後から抱き締めながら、そっと耳に吐息を吹きかける。

「手?手でいいのね」

「ん……」

腰のあたりを撫でていた掌を前に滑らせると、もうそこは熱すぎるくらいに勃ち上がっていた。中心をやんわりと握り、軽く扱けば少しずつ布団の中から水音が聞こえてくる。久しぶりの刺激にそこが弾けそうになるのはすぐのことだった。

「んく…ぅっ…さすけぇぇ」

「今日は我慢なんてしなくていいよ…いっぱいイッちゃいな」

先端から溢れてくる蜜を塗り込め、滑りがよくなったそれをやや乱暴に苛めてみる。ふぁ…と鼻に掛かった甘い声が漏れたかと思うと、抱き締める身体の震えがひどくなった。佐助の手が動くのに合わせてびくびくと波打つ。ちょうど佐助の中心に押し付けられている尻が、悩ましげに揺れていた。

(うわ…旦那感じすぎ)

後から後から止め処なく流れる先走りが、佐助の手をもぐっしょりと濡らした。追い上げるように扱く手を速めると、どくんと脈打ったそれから熱い奔流が迸った。

「…ンあああぁ……ッ!!!」

ぴちゃ、ぽたぽた。

誰の目に触れることもなく放たれたそれは、きっとシーツにいやらしい模様を描いていることだろう。

「あ…佐助っ…もっ、と……!」

「もっと?参ったねぇ……ご褒美一個じゃ足りなかった?」

「うん…ッ…して、して…ぇ」


こうなったらもう、とことんお相手してあげますか。

元からそうする予定だった癖に、食えない笑みを浮かべた佐助は誘われるまま、熱い泥濘へとその身を沈めていった。





end...
 
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