学園祭-前半-(20)
□慶次×幸村
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「制服」
「ぇ…っ?」
「汚すとマズイから脱いでくんねぇ?俺はスーツ替えあるけど…幸ちゃん、制服ふたつも持ってないだろ」
「………」
それはそうだ、と思う。
ここから家まで帰らなければいけないし、明日だって学校があるのだ。こんな時間から洗ったって間に合わないし(第一、家族に怪しまれる)渋々制服のボタンに手を掛ける。
(で、でも恥ずかしい…!)
幸村の意志で脱ぎ終わるのを待つつもりか、慶次は何も言わずにじぃ…っと見入っていた。その視線を浴びながら制服を脱いでいく。ベルトに手を掛けた瞬間が一番恥ずかしかった。
「も…もう宜しいでござるか」
上は白いシャツに、下にあるのは下着と白い靴下だけ。この中途半端さが妙にいやらしい。
(幸ちゃんそれ天然だよね?狙ってる訳じゃないよね?)
この際どっちでもおいしいけど、と予想だにしなかった姿にごくりと生唾を飲んだ。
うん、大丈夫だよと囁くと、入り口とは正反対にある窓際まで連れて行く。そんなに変わらないかもしれないが、ドアの近くで大きい声を出されてしまったら誰かに気付かれてしまうだろう。
教育実習として来ている以上(いや、もちろんそれ以外でも)こんな不逞を働くのは拙いとは思っているのだが…2週間触れられないのはこんなにも堪えるものかと、慶次は自嘲を零した。
「声…できるだけ我慢してくれ」
「う、うん」
こくこく頷く頭を撫でて、慶次の手指は本格的に動き始めた。幸村が弱い耳を舌と唇で愛撫しながら、シャツの中に潜り込ませた指で乳首をはじく。幸村は痛いというけれど、それだけじゃないのは研究済みだ。
「嘘ばっかり…もっと苛めちゃうよ?」
「ん、ん…っ…はあぁ…」
耳を開放した唇でシャツの上から乳首を含む。布越しの快楽では焦れるのか、幸村の腰が無意識に揺れた。
待って、今ちゃんとしてあげるからと下着の中へ手を入れれば既に湿った感触。本当に感度が良過ぎて、恋人としては困ってしまうくらいだった。
本当は長くしつこく苛めてやりたいけど、この場所を考えれば無理はできない。前をおざなりにして蕾を解し、幸村の唇から苦痛の声が止まるのを待つ。
「くぁ…あ、ッああ…!」
「幸ちゃん…もう挿れていい?」
「んっ、いい……いぃからっ」
お願いだから、もう寂しくさせないでと強請る唇を奪いながら、こんなんじゃ俺がどうにかなっちまうよと愛しい恋人の姿をその瞳に焼き付けていた。
end...