02/05の日記

21:46
ダテサナ
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どうせアンタは何の役にも立ちやしないんだから、黙って俺の言う通りにしやがれと(こんな高圧的な態度は彼にとっていつものこと)とりあえずその言う通りとやらにして指示されたソファに座ってみると、やっぱり雰囲気もクソもねぇなアンタはと溜め息を吐かれる。


「ふ、雰囲気?」


ただ座るなどという行為にそんなものが必要なのだろうか。不思議に思って政宗殿を見上げると、残念そうに眉を寄せた彼の顔が近付いてきて、


「ぎゃあああ!!いやだいやだっ政宗殿の破廉恥ぃ!!!!」

「耳元でぎゃんぎゃん喚くな!」


ぼふっと音を立てて、政宗殿の頭が某の膝の上に収まった。


「政宗殿っ!あの、」

「るせ。…ねみーんだよ俺は」

「ならば某のことをお呼びにならなければ良かったのに…」


政宗殿の忙しさは知っている。だから学校が休みの今日だって、まさか逢えるとは思っていなかったのに。

本当は逢いたかったけど、子供みたいな我が儘は言いたくなかったのに。


「そうしたら、アンタが拗ねるのは予想がついてた。
…だからこうやって構ってやってんだろ?」

「…これから寝るおつもりなのに、でござるか」


構ってやってる、という言葉に少し悲しくなって眉根を寄せると、ほらやっぱりそんな顔になるじゃねぇかと頬を摘まれる。

…痛い。痛い、けど、


「アンタだって悪かねぇだろ?」


そう言って口角を上げた表情が憎らしいほどお似合いの、それがまたたまらなく涙腺を刺激して、政宗殿の目の下にくっきり映る隈を指先で撫でながら言ってやった。


「もし某を放ってお休みになられたら、」

「たら?」

「これで阿呆な寝顔を撮って差し上げまする」


ぱちり、携帯を開いて。


「そりゃあ残念だ。俺は寝てるときまでイイ男だからなァ」

「じゃあ、ずーっと政宗殿のお顔を見ておりまする。きっと恥ずかしくて眠れませぬよ」

「ハハ、そりゃあ結構だ」


ならずっと見てろよアンタが大好きな俺の顔をなんて、完全に言い負けたのが悔しかったけど、きつい眼差しがゆるやかに閉じられたのを見て、文句を言いかけた口を噤んだ。


おやすみなさい政宗殿。


少しだけ寂しさを感じながらも、安らかな寝息に誘われるように目を閉じた。



end.


リクエスト
学パロで幸村に甘える政宗

…どちらかと言えば幸村の方が甘やかしているような。こんなダテサナもたまにはアリです。

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