□鋏の証
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鋏の証































「隊長。どうしてですか。」



カツが天の助見据えて言った。
真剣な眼差しで、見据えていた。



「何がだよ。」



カツの言葉の意味が分からず天の助はそのまま首をかしげた。



「どうして、あんな奴と一緒に居るんですか。」



切羽詰った声で言いながらカツは天の助の肩を掴んだ。



「隊長をぞんざいに扱って、切り刻んだりして。
どうして隊長はそんな奴の傍に居られるんですか。」



悲しげな表情でカツはそう呟いた。
心の奥底に秘めていた言葉を吐き出すかのような、そんな声だった。



「教えてください、隊長。」



カツは手に力を込めた。
天の助の肩の部分が潰れるという程に。



「その前に手、放せよ。痛い。」



天の助はそう言った。

すいません。と、カツは言いゆっくりと手を放した。
天の助の肩がぷるりと震えた。



「隊長、答えてください。」



手を放しても何も言わないまま黙った天の助にカツはもう一度聞いた。
天の助はそのまま、暫く黙り込んでいたが、
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