TOX2【長編】
□ただクルスニクを壊すためだけの
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「どうやら最近子供を側に置いているようだな?」
仕事の報告後、突然ビズリーはそんなことを聞いてきた
……それほど隠すほどのことでもないし、そもそもこいつのことだ、隠すまでもなく知っているのだろう
「そうですが……あいつが何か?」
「ふむ……どうやらその様子だと正体に気づいて置いているというわけではないようだな」
正体?
ルインはユリウスが偶然連れてきた一般人じゃなかったのか?
「あいつは一般人じゃないんですか?」
「一般人か……それは本人からしてみれば褒め言葉かもしれんな」
「何……?」
「上手く擬態出来ているってことだからな」
そう言うビズリーは笑っているが目は全く笑っていなかった
そんなにまずい奴だとでもいうのか?
「あいつが何だっていうんです?」
「……そいつは本当にルインというんだな」
「そうですよ、だから何なんですか?」
「ルイン・クルスニクというのは他のクルスニクを破壊するためだけの化け物だ」