TOX2【長編】
□自分で決めたことだから
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「おにーさん!久しぶりだね!」
「あ、あぁ……リドウは?」
「あれ?リドウさんいた方がよかった?」
「いや……いなくてよかったかな」
ふーん…と、少し不思議そうにこっちを見ていたが、そこまで興味がなかったのか、すぐに話題は変わった
「ところでおにーさんが俺に用事って聞いたんだけど…どうしたの?」
「そうだな……外で何か食べながら話すか」
「おー!ご飯だなご飯!」
こんな素直な子供をやはり、リドウの元に置いておくのは危険すぎる……
「………………」
「?何か食べたいものでもあるのか?」
視線を感じてルインの方を振り返ると、ものすごく何か言いたげに視線を泳がせていた
「そんなんじゃないよー。……ただ外食するお金ないからどうしよっかなって思ってただけで」
「そんなもの気にすることないよ。俺が誘ったんだから俺が奢ろう」
「やったー!」
どうやら金銭面の心配だったようだ
確かに借金をさせられているのだから、そういう心配もするだろうが……
そんな心配、こんな子供がする必要ないはずだ
「……もう連絡が入ってる、だと?」
GHSに1件の新着メールが届いていた
『ただより高いものってないっすよね
』
「………は?」