TOX2【長編】

□迷子の歯車
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「くそっ……」


早く終わらせようと、そう思ったのはいいが、残念ながら今までは手近な物や人を片っ端から切り捨てていっていたので、それ以外の方法は知らなかった

いっそルインもクルスニクなら連れてこれば……いや、余計面倒なことになるか


それにこういうのは俺の独断では決められない


少しだけだが、巻き込みたくないという思いがあったのも事実だ


「……」



もしも、と考えてしまう



もしも、俺の方が『橋』になってしまったら



ルインは悲しんでくれるのだろうか




唐突にそんな考えが浮かぶ



前のルインなら悲しむかもしれない

でも今のルインは……



「……どっちもルインには違いないか」


今は雑念に捕らわれてる場合ではない

さっさと仕事を終わらせなければ
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