TOX2【長編】

□いざ!魔物退治の旅β
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「歯応えなさすぎ」

「ひぃ…!」


前は魔物討伐を優先していたが、今は盗賊討伐を優先している

やはり人間相手の方がお金が貯まりやすいというのもあるのだが、別にそんな理由だけではない

やはり戦闘は同じ言葉をしゃべる人との方が燃える




……というのが持論なのだが、あまりにも弱すぎる
ストレス発散にもならない


この依頼出した人とか、このくらい自分らで何とか出来ないのだろうか



……依頼のおかげでこっちは稼げてるわけだから文句を言うのは筋違い、というものかもしれないが



金を返すというのはもちろん目の届くところにリドウさんを置く……いや、この場合は置いてもらうかもしれないが、何となく腹立たしいので、やはり置いておくための口実でしかないのだけれど



一応約束は約束だ
……約束は破るためにあると思っているとはいえ、やはり形だけでも守っておくべきだろう



「隙だらけ……?!」

「ねーよ」


さっき殺した盗賊の仲間か、はたまた別の盗賊か知らないが……一般人ではないだろう


俺様に刃を向けたんだからこれはあれだ、正当防衛、なのだ



「防衛にもなんねーけど」


軽く攻撃を避け、ばっさりと遠慮なく切り捨てた


全く……これでは金は稼げても結局
ろくな戦闘が出来ないではないという問題は解消される気配がない

もういっそ本気でリドウさん殺しにいこうか……



「ったく……始めからそうすればいいものを」



何でこう、毎回こんなめんどくさいことに巻き込まれるんだ……

……いや、違うな
巻き込まれに行っているのだ、自ら
けして巻き込まれてるわけじゃない


必要があるわけじゃない
安全圏を少しでも確保することは大事だけれど
今まではそういう公正な意志決定があったはずなのだけれど


今回は……



「ったく……情けねーなァ、俺様も」
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