廻る運命
□第2夜 二人での買い物
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「こんなところでケンカしてる場合ではありません。というか青藍!大丈夫なのか!?何かボーとしていたし…それに…白蓮兄様の名前呼んでいたし…。」
白龍が屈んで私の肩を掴み言う。
涙が少しこぼれている。
なんだ申し訳なくなった。
「うん。ごめん。大丈夫。えっとね…何故か白蓮様を思い出してしまってつい…。」
私は誤魔化した。
白龍達にはこのブレスレットの事、私の身に何が起こっているのか知らない。
言うはずもない。
ただ、ジュダルだけには普通にバレタ。
さすがマギなだけはある。
一応ジュダルには言わないように言っておいてある。
もちろん。ただではない。
何故か、義理でもいいから俺の妹になれとの事だったのであっさり了承した。
そして多分。
今回この場所にいるのは私が白龍と出かけるのを見ておもしろがって付いてきたんだと思う。
そんこまでは分かったが私がボーとしている間に何が起こったのか分からなかった為。
2人に訊いた。
「あの…ひとまず…質問するけど…一体何があったの?訳が分かんなくて…私が男の人に蹴られそうになってそれを白龍が止めてくれた事までは分かるんだけど…それ以降がわからないんですけど…」
反応したのは白龍だった。
ジュダルは途中からしか知らないという事で白龍が説明してくれた。
白龍の説明によれべこうだ。
※白龍の名前呼んでますが周りがうるさいのでジュダル、白龍以外には聞こえてません。
男が私の手を離した後、私はそのまま腑抜けのように座り込んでしまったそうだ。
その後、ブレスレットを持っていた男以外は白龍の睨みだけでひるんだそうだ。
そしてブレスレットを取った男が白龍に殴りかけた時にジュダルが登場したらしい。
ジュダルは男の頭にかかと落としをしたらしい。
理由は邪魔だったからだそうだ。
そのままジュダルは私のブレスレットを取り返してから他の男達に睨みながら笑ったそうな。
それを見て倒れてる男を連れてチャラ男共は逃げて行ったそうだ。
本当は多分。
私を助けてくれたのかな?と思った。
最後はジュダルが私が伸ばしだした手にブレスレットをかけたとの事だった。
「ごめん。二人ともありがとう。もっと私がしっかりしとかなくちゃいけないんだけどね…。ごめんね。」
ブレスレットをつけながらそして俯きながら私は二人に謝った。
謝ったと言っても言葉だけなんだけど…。
なんだが申し訳なくって泣きそうだった。
白龍は気にしないでと言ってくれたし、ジュダルなんて頭を撫でてくれた。
でも、その優しさのせいでなおさら泣けてきた。
そんな中ジュダルがどこかめんどくさそうに言う。
「…なぁ、まだ買い物残ってんだろ?早く済ませちまおーぜ。俺も手伝うからよ。」
ジュダルはそう言うと私の頭にポンと手を置きながら言う。
あれ?なんかジュダルが優しい…。
そう私は思った。
そう思ったらなんだか笑えてきて泣けなかった。
「そうですね。買い物も後少しです。」
どこかいやいやながらもジュダルの意見に応じる白龍もなんだか可愛くてなおさら涙なんてひいていった。
その後は3人であーだこーだと言いながら買い物を終えた。
私にとってかなり大変な買い物でもあったけどとても楽しかったと今はそう思っている。
私自身にとっての大事件が起こるまであと、4日。