廻る運命
□第2夜 二人での買い物
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舜兄達のたくらみによって白龍と二人で買い物に行く事になった。
片思い中の私にとっては幸せなのだが…白龍からしたらいい迷惑だろう。
本当すいません。
城下町は今日も人であふれていた。
あいかわらずすごいなーと思っていた。
なるべく白龍を見失わないように白龍の後ろを必死に着い行った。
どうにか横に並ぶことが出来た。
正直言って、背の低い私には大変しんどい事だった。
そして私は名前を呼ばないように話しかけた。
「あの…最初に向かうのは髪飾りが売ってるお店みたいだけど…そこでどんな髪飾り買うの?」
すっごい疑問だったので訊いた。
普通、髪飾り類などは自分が選ぶものだからだ。
まぁ、たんに何を買わせようか迷って適当に決めたっぽい気もしなくもないけど。
白龍はフードからちょっとだけ顔を見せて言う。
「姉上から俺が選ぶようにと言われてる…一応俺が選ぶけど。良く髪飾りの価値は分からないから青藍から何か意見が合ったら言ってもらえれば助かるのだが…。」
それはもう意見を言ってくれと言っているようなものですよ。
私が貴方に頼まれて断る事が出来ましょうか?出来ない。
絶対に無理!!!これ…私の弱みだ。
そんな事を思いながら喜んでと返事をした。
そしてお店についた。中に入ると想像を超えたほどに綺麗な髪飾りが並んでいた。
正直私が欲しいくらいだ。私は目を輝かせて色んな髪飾りを眺めた。
そんな中白龍は何がいいものかと悩んでいた。
私はその姿が目に入ってやっと我に戻った。
慌てて白龍に尋ねてみた。
「ねぇ、何かいいものあった?」
「い、いえ…どれもかれも素晴らしすぎて…目がおかしくなってしまいそうだ…。」
そういいながらため息をつく白龍。
何かアドバイスが出来ないかと悩んだすえ出てきた言葉はおかしかった。
「そ、そうだ!悩んでるなら、例えば、自分の大切な女性の事を思い浮かべてこれが似合いそうとか思って買ってみたら?」
そう苦笑いで言う私。
いやいやいやいや!!私に何言ってるの!?”大切な女性”って言わなくても姉上様の事を思い浮かべたらと言ったらよっかたのに〜っ!!!
そんな事を考えていたらどうやら決まったようで白龍がどんな髪飾りを持っているかは知らないけど多分綺麗な髪飾りを買った。
「ありがとうな。」
そう私に近寄り言う。
フードで顔が見えないのがちょっと残念だった。
そうして無事、髪飾り買いは終わった。
次は何故か大量の果実を買う事になっていた。
これは量が多かったので持ち合わせ場所を決めて手分けして買う事にした。
私の方はすぐに終わった。リンゴ、桃。
二種類なのに量が多い。桃なんて食べるのジュダルでしょ。
と思いながらフラフラする足取りで待ち合わせ場所に向かった。
そこにはまだ白龍の姿はなかった。
少し期待してたのでちょっと残念だったけど、私は荷物を地面に置いて白龍を待つことにした。
「よぉ。そこの姉ちゃん。なーにしてんの?」
ちょっとチャラそうなお兄さん方4人が私の周りを囲んだ。
お約束だなと私は思った。