廻る運命

□第4夜 憧れかそれとも
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私が3歳の時。私は城の者から毛嫌いされていた。

私が普通にふるまっているだけで皇帝に気に入られたからだった。

だから、私は舜兄や白龍達とよく遊んだ。

けど、4歳のある日の事。

白龍も舜兄も白瑛さんもいないなか。

私は一人だった。

この頃は過去は見えなかったが人の心の声は途切れながらだが聞こえていた。

私は廊下を一人歩いていた。

人の横を通るたびかならず聞こえる言葉があった。

汚い子供と言う言葉が。

もちろん。心の声である。

そんな中、庭に出た時に後ろから誰か知らない人に声をかけらた。

一緒に遊ばないかい?と。

もちろん了承した。嬉しかったのだ。

今まで白龍達以外から遊ぼうなんて誘われたことがなかったから。

でも、それは罠だった。

何故か城下町に下りて人のいない所に行った。

私は疑問に思い、その人に訊いた。

「ねぇねぇ。どこに行くの?」

するとその人は笑みを浮かべて私の腹を蹴った。

その時は何が起こったのか分からなかったがその人の心の声を聴いた時に分かった。

騙されたのだ。

私は大声を出そうとした時、別の人が私の口を塞いだ。

そしてまたお腹に拳をくらった。

そのまま私は意識が消えた。

気が付いたら目の前には赤髪の女の子がいた。

その子は泣いていた。

手足には鎖が付いてた。私にもついてた。

「あの…泣かないで。」

私はあまりにも見てられずその子の頭を撫でた。

するとその子は私に抱き着いてきた。

その瞬間また心の言葉が一瞬だが聞こえた。

この子じゃない。おそらく私を騙した人の声が。

(連れてきた子で遊ぼう。)

その言葉の意味が分からず何も出来なかった。

ただ必死に赤髪の子を慰めた。

すると牢屋の前に一人の男が立って言う。

「なぁ、お姫様よ。俺とちょっと遊ぼうぜ?」

と牢屋の扉を開けて言うが私はさきほどの事があったので赤髪の子を後ろに置いて睨みつけた。

すると男はさっきはごめんね。大丈夫。もう痛い事はしないからと言った。

しかも優しい笑顔で。

その顔を見て何故か信用してしまい、私は笑顔で頷いた。

そして牢屋を出る際に赤髪の子に言った。

「もしかしたらコワイ事がこれからあるかもしれないからこの髪飾りあげる!これね。お守りの代わりだよ。」

私は自分の髪を結んでいた髪飾りをその子に渡して頭を撫でてあげた。

その髪飾りは元々私が泣いている時に舜兄が私へお守りとしてくれた。

それが私には嬉しかった。

でも、今、自分は泣いていない。

今泣いて悲しんでるのはこの子だと思い、今はこの髪飾りはこの子に必要だと思ったから渡したのだ。

「ねぇ。おねえちゃんのなまえは?」

泣きやみ聞いてきた。

私は満面の笑みで青藍だよ。と答えた。

私はその子が笑顔になるのを見てから牢屋を出た。

そしてあの男が着いて来いと言うので私は素直に着いて行った。
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