アクセル・ソード・バースト
□HaveWing
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僕達は大樹ステージの、カドタワーだった大樹の根元に降り立った。
背中側に大樹があり、周囲の見通しの良い場所でマーカーもでてる為しばらくは大丈夫そうだった。
「タク、相手の色の検討ついてる?」
隣の魔女のような帽子をかぶった黄緑色のF型アバター、ライム・ベルが質問してきた。
「ハイドレンジア[Hydrangea]って紫陽花の事だから紫だと思うんだけど、スティール[Steel]の方がわからない。」
「なんで?スティールって鉄でしょ?」
僕の発言にベルが疑問で返す。
それに対して僕は頷いて続ける。
「うん。だけどもうアイアン・パウンドって言う鉄のメタルカラーのアバターがいるんだよ。」
「……それってつまり「スティールだけど鉄じゃ、ない!!」!?」
ベルの言葉を遮ったのは、空から落下しながら突撃してきた一組のF型アバター達だった。
「「ハァァァァァ!!」」
「うわぉあ!!」
「キャー!!」
僕達はとっさに体を動かし直撃を避けた。
否、それぐらいしかできずに僕達は別々の方向に吹き飛んだ。
「ソードの火力じゃ緑はキツい!!青いの叩いて!!」
「解りました!!」
僕が起き上がった時、片刃の剣と僕にとって見覚えが有る剣道用の鎧を身に着けた全身青のF型アバターが接近して来た。
「…青?」
吹き飛びながら聞いた二人の会話から彼女がスティール・ソードなのだろう。
だが青とはどういう事なのだろう。
疑問に思いながらも振り降ろしてきた剣を避け、殆ど杭打ち機になってる右腕で殴りかかる。
F型アバターはそれを後ろに半歩下がるだけで避け、素早く剣を返して僕の右腕を切ってきた。
「くっ!!」
深く入る前に後ろに避けたがダメージが入る。
スティールはそのまま距離を詰めて来た。
「くらえっ!!」
その瞬間に右腕の杭を放った。