バカとテストと断罪者

□第2問 私とデジャビュと転入生
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振り分け試験当日に問題を起こして教師がまだ来ないFクラスに来ることになった私、尾藤 卯月[ビトウ ウツキ]だけど…、

(流石にこの設備は酷いわ。)

と思ってしまう。
なぜならここの設備を解説するなら、


・つぎはぎだらけの座布団

・壊れかけの卓袱台

・ひびが入った黒板

・の前ろに居る赤毛の悪鬼羅刹こと坂本

・と話しているバカこと吉井

・に、やっと教室にたどり着いて席に着くように言った影が薄そうな先生。

まさに最悪とはこの事を言うのだろう。

「ねえ雄二、なんかバカにされた気がする。」

「あぁ、俺もだ。」

無駄に直感が良い2人は自分の正反対の、窓側後方に座る。

(まあ最後のバカについて色々言える立場じゃ無いけどね。)

「――す。よろしくお願いします。」

色々と考えていたら担任の自己紹介を聞き逃したみたいだ。

「皆さん全員に卓袱台と座布団は支給されてますか?不備があれば申し出て下さい。」

『せんせー座布団がもはや只の布みたいですー』

「我慢するか綿を自分で持って来るかしてください。」

『先生、俺の中央が卓袱台が陥没しています』

「流石にそれは酷いですね…。木の板と木工ボンドを支給しますので後で自分で直してください。」

『センセ、窓が割れてて風が冷たいんですけど。』

「後で先程言った木の板の余りを自分で用意したテープで貼って塞いでください。」

全ての申請を自分達で極力何とかするように不備を申し出た生徒に言って聞かせる。
…やっぱりこの環境は酷いな。







「さて、自己紹介の前に転校生が来てますので紹介します。」

その一言で教室の気温が跳ね上がった。













狩谷side

『先生!!転入生は美少女ですか!?それとも美幼女ですか!?』

『男子生徒です。』

『『『『『チッ!!』』』』』

教室の男子生徒が複数人同時に舌を大きく鳴らした。
本当に、バカばかりみたいだな。

狩(まぁ面白そうだし、代表があの中に居たらある意味当たりかもな。)

だって―――

『では狩谷くん、入って下さい。』

―――と、色々考えてたら福原先生に呼ばれた。

狩「はい。」

そう返事をして教室に入った。
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