龍
□龍司の場合
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しばらく東京に行く
と、龍司くんに急に言われて3日。
あのでかい塊が部屋から居なくなって、もとから広い部屋が余計に広く感じる。
正直に言うと、さみしい。
寂しさを紛らすために龍司くんが普段使っているベッドに潜り込んでシーツを頭からすっぽり被ると、少しの香水と男臭さ。
龍司くんの臭いだ…。
目を閉じると、龍司くんの固い筋肉と厚い胸板、少し高い体温に抱き締められる感覚を思い出して胸がきゅうーっと締め付けられる
と、同時にもやっとした物が下腹部にたまる感覚が。
無意識に手を伸ばすと、湿った感触。
「ぁ…ぅん、龍司くん…」
龍司くんの太い指を想像して、下着の上から揉むように筋をなぞる。
龍司くんがいつもするように、中指をクリトリスに引っ掻けるように触る。
一心不乱に弄っていると、携帯電話が着信を告げる。
驚いてディスプレイを見ると、着信は龍司くんからだった。
「も、もしもし!」
「久しぶりやな、なな」
聞きたかった低い声が、下腹部に響いて疼く。