□たこ焼き屋さんにウザ絡み
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「りゅーうーじーさん!」

「人違いとちゃいまっか」

「えっやだ冷たい!」


私の方をチラリとも見ずに冷たく言い放つ、たこ焼き屋の龍司さん。
あぁっ!でもそんなところも素敵!!
低い声で冷たくされると子宮が小躍りしちゃう!!


「ちょぉ…他のお客さんの迷惑になるさかい、たこ焼き食わんのやったら帰ってもらえますか」

「他にお客さんなんて居ないじゃない!買いますよ!たこ焼き!龍司さんのマヨ多めで!!」

「なんやそれどういう意味や」

「や、やだっ!言わせる気?」


照れちゃう!ってかわいこぶりっこしても無視する龍司さん。

たこ焼きとは反比例の冷たさね!!!!


「龍司さん、龍司さん」

「なんや」

「あーんしてくださ…あっつぁ!!!!!!」

「あーんしたるわ、はよ口開けんかい」

「龍司さんこれ、アツアツのやつ!!!あつっ!!!」


まだソースもかかってない、鉄板から上げたばかりのたこ焼きを顔に押し当てようとする龍司さん。
熱気がやばい熱気が!!!!


「なんや、食べへんのか、お?」

「あーんの前にフーフーしてください!龍司さんに冷まされたたこ焼きなんて…アァッ!」


気持ち悪ぅとか言いながらフーフーしてくれる龍司さんに愛しさを感じずにはいられないわ!


「ほれ、あーん」

「やったー!あーん…」


目をつぶってたこ焼きを待つ、のにやってこないたこ焼き…
どういうことだ!
目を開けて確認したら、龍司さんが食べてる…!!


「ああああ!龍司さんにフーフーされたたこ焼き!!

「そ、そないに欲しかったんかいな…しゃあない、ほな目ェ、瞑りや」


新しいたこ焼きをフーフーしてくれるんだな!優しい、優しすぎよ龍司さん!!!

もう一度目を瞑ると、明らかにたこ焼きじゃない感触が唇に!


びっくりして目を開けると龍司さんのドアップ、
意地悪そうに目を細める龍司さんと目があっちゃって逸らせないし、逸らしてくれない


「どや、旨かったやろ?わしのたこ焼き」

「ご、ごちそうさまでした…」


腰が砕けてしまった私を見て爆笑する龍司さん。

アァッ!そんなとこも好きよ!!!


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終わりが見えない




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