はなれていても…

□楽しいゲームの始まりだ
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コンコンと、私は職員室の扉をノックした。


そして、まだ傷の少ない綺麗なその職員室の扉を開いた。


失礼します。と控えめな声で職員室へはいれば、担任が目の前に立っていた。









「おぉ、東雲。
早かったな。」





『……はい。』








そりゃ、担任に呼び出されたんだから急ぐ。


瑠衣は変にドキドキしながら何について怒られるのか、先生の言葉をまった。


だが、先生の言葉は意外なものであった。














「実はな、用があるのは理事長だ。
だから、理事長室にいってこい。」












は?理事長?







それを聞いて瑠衣は、はー…と、深いため息をついた。

あー、分かった。
何で呼び出されたのか。









『分かりました。

では、失礼します。』







瑠衣は職員室から出て、すぐ隣にある、理事長室へと向かった。


そして先程と同様、扉をノックし、失礼します。といった。


中では、理事長が少し困ったような顔をして、理事長が座る為の独特椅子に足を組んで座っていた。











『……お久しぶりです、理事長。』










理事長は私の言葉にあぁ。と一言返した。

私はそれと同時に面倒だと、深いため息を心の中でついた。

私はどこの学校でも理事長によく呼び出されていた。




理由はいつも決まっている。






他の学校の人に、大切な資料などを渡すのを遅れてしまった時だ。

大切な資料なのだから、遅れたら相手の学校の人は怒る。

だが、そこに私が入る事で、相手は怒れなくなるらしい。




何故か?
それは、やはり私の親のせいだろう。



どれだけ私の親の権力は強いのだろうか。

さて、今回は何処の学校へいくのだろうか。








「東雲くん。
すまないが、桐皇学園というところへいって、この資料を届けてくれないか?」









そういって、理事長は茶封筒を瑠衣に渡した。

瑠衣はそれを受け取り、理事長室を後にした。






『はぁ…。』






めんどくさい。

大体、桐皇学園ってどこだ?
理事長から貰った地図だけじゃ、わかんないし!



しかし、だからといって投げ出すわけにはいかない。

すっぽかしたら、親の信用に響く。
ここはいくしか無い。



リコ先輩には悪いが、今日は部活はできなさそうだ。

それにしても、服はこのままでいいだろうか?
瑠衣は部活の途中できたため、服装は練習用のふくだ。



やはり、制服で行った方がいいのだろうか?
だが、着替えるのは面倒だ。





……このままでいいか。




そして、瑠衣は練習用着のまま、桐皇学園へと向かった。









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