小説

□我の乞う…
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「おい、マリー。朝だぞ…起きろ!」

キドがなかなか起きれない私を起こしてくれて、ウトウトしながらリビングに行くと

「あ、マリーちゃん。おはよ!」
一番最初にモモちゃんが挨拶してくれる。
それから、

「遅いっスよ!」
笑いながらセトが言うの。それを見たらなんだか申し訳なくなっちゃって、うなだれると台所の奥からカノが出て来て

「マリーは寝坊助だからね〜」
なんてイジワル言うけど、わざわざごはんを運んで来てくれる。でもやっぱり悔しいから石にしちゃう。
そんな風にふざけてると

「おはようございます」
ってヒビヤ君が言う。
挨拶してくれて嬉しいんだけど、小さい子にはトラウマがあるからあまり近付けない。もしかしたら嫌な思いさせちゃってるかな。そんなことを考えてると、

「z z z ………!ん、おはよ〜」
って気の抜けた声がして、振り向くとコノハがいる。私より寝ぼけながら挨拶してくれる姿にクスクスって笑う。
そして、椅子に座ってごはんを食べようと食器に手を伸ばそうとした時、ジリリリリ!って大きな音がして、びっくりして扉の方を見ると

「はよ…ざいます……。」
「おっはよーゴザイマス!皆さん!」
対照的な挨拶をして、涙目のシンタローとすっきりした顔色のエネちゃんが入ってくる。
温かくて、嬉しくて、楽しい日常。


そんな夢を見た。
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