向日葵   ※連載中

□第1章
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女性と言うよりはまだ少女に近いように感じた。綺麗な赤い髪に引き込まれてしまいそうな、深い黒い瞳、どこか不思議な雰囲気を持っている感じがした


「この子は 美雨。ちょっと訳あって預かることになったんだけどさぁ〜ここで預かってくんない?」




「「「……はぁぁぁ!!!???」」」



「ちょ、ちょっと待ってよとっつぁん!預かるってどういうこと?ここ屯所だよ?こんな年頃の娘さん危なくて預かれないよ」


はぁ、とため息をついて煙草に火をつける土方。
新しい玩具でも見つけたようにニヤリと笑う沖田。
どういうこと〜と手をバタつかせながら松平に説明を求めるゴリラ…あ、違う近藤



「 美雨ちゃんには深〜い理由があって俺が預かることになったのよ。でもオジサン忙しいからなかなか家にいないでしょ?だからここに置くのよ」




あんたの忙しいってキャバクラ通いで忙しいだけだろ!その場にいた全員がツッコミをかました。


「しかしとっつぁん女中も人が足りてるし、ここは男ばかりでさぁ」



「だからぁ、オジサンいいこと思いついちゃった。副長付きの補佐役になればいいじゃない?そしたら誰も手は出さないでしょ」



「て、うぉい!!なんで俺なんだよ。だったら総悟でもいいだろ」




「そ〜か!トシなら絶対安心だな。誰も手を出そうなんて思わないだろ」 


「近藤さん、他の隊士が手を出さないのをいいことに土方か手を出すかもしれませんぜぃ」




てめぇら〜とワナワナと怒り狂っている土方


土方さん付き?あの女が?




「じゃあ〜オジサンそろそろ行くわ。あと頼むな。 美雨ちゃ〜んまたね」




これが嵐の前の静けさというのだろうか…
これからとんでもない愛憎劇になっていく…予定なのである





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