銀の森

□私の居場所
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久しぶりに帰った私の家には金色の男が居座っていた。

新八も神楽も金さん、金ちゃんと金色の男を呼んでいた。

私が長い年月と共に作り上げてきたその居場所を……意図も簡単に私から掻っ攫っていった。


誰も、私のことを、覚えていない……

性別さえ、違うのに……誰も私のことを“銀時”と呼んでくれない。

私の居場所はココには無くなってしまった……


どうしたら、思い出してくれるのだろう?


「お前は本当に此処に居たのか?」


私は、私は今まで、ココに居たのだろうか?

本当に、ココに住んで、ココで食べて、ココで生きて来たのだろうか……?

嗚呼、怖い。

誰も、私のこと、覚えてくれていないの?

小太郎も、辰馬も、晋助も……先生も?


皆私のこと知らないのだったら……私は一体、誰?何者?


「誰でも、いいから……私のこと、思い出して……っ!!!」




それから走って、走って、走って……途中で雨が降り出してきても走って、扱けそうになっても走った。

だんだん走れなくなってきた時……


「銀時?!」


聞きなれた声が、頭に響いた。

フッと顔を上げるとそこには大好きな三人の男たちがこちらに走ってきていた。


嗚呼、今のは聞き間違い?

それとも本当に私の名前を……


そこで私の意識は途切れた。
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