妖精の森

□魔法の手のひら
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*ナツ女体化です!



まだルーシィが妖精の尻尾に入って間もない頃のお話。

今日は雨で、あんまり仕事にいく気分でもなく、皆ギルドでワイワイしていた。
ナツはいろんな人に絡んだり、グレイはさっきから寝てる。
エルザは私と一緒にミラさんとお話していた。

暫くして、ナツがカウンターの前までやって来た。殆どの人に絡みつくして飽きてきたのだろう。

「あーミラー。喉乾いたー」
「うふふ。はいはい。ちょっと待っててね」

ミラさんがナツの飲み物を作りに行くと、ナツも加わって三人でおしゃべりを再開した。
少しして、ミラさんが四人分の飲み物を持って帰ってきた。

「ミラ、私たちは頼んでいないのだが」
「いいからいいから。飲み物ないとつらいでしょ?」

言われて渋々飲み物を受け取ったエルザ。私はありがとうございますと言って受け取った。

貰った飲み物で喉を潤わしておしゃべりを再開しようとした時、少し離れた場所から唸り声のようなものが聞こえた。
耳のいいナツには誰か分かったようで、じぃっとある一点を見つめていた。
ナツの目線の先にはグレイ。未だ眠っている。

「?……グレイうなされてるの?」
「そのようだな。悪い夢でも見ているのか……」

よくみれば眉間にシワを寄せているし、若干汗もかいているみたい。
ミラさんも大丈夫かしらと心配そう。

「あ、そうだわ。ナツ、いつものやってあげてくれないかしら?」
「えー…めんどくせー。どうせ夢だろ?」
「そう言わずに、ね?お願い」
「ナツ、私からも頼む」

エルザに言われてか、ため息を吐いてグレイの元へむかって行った。
…………というか

「さっきから言ってるあれって何ですか?」
「あら?ルーシィしらないの?」
「そうか、まだ見たことなかったか。ほら、今ナツがしているあれだ」

そう言われてナツたちの方へ顔を向けると、丁度ナツの手がグレイの頭に乗ったところだった。
見るからにナツの手がグレイの頭を撫でている。

「ナツってね、人の頭撫でるの凄く上手いのよ」
「私も気が緩んでしまうくらいな」
「エルザが?!!」

グレイを再び見てみると、安心したかのように寝息をたてていた。

「ルーシィもやってもらうといい。クセになると思うぞ?」

ナツを見てみると、優しい、とても優しい顔をしていた。






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