カゲロウデイズ

□【救いだしてくれるのは】セトカノ
1ページ/5ページ


「カノ、手紙来てるよ」

マリーがそう言って持ってくる
それにありがとうと返し受けとる

「またか?いったい何の手紙なんだよ毎日毎日」

そうキドが聞いてくるが適当に誤魔化して部屋に戻った

部屋に戻ってから封筒を開ける
なかにはいつもと同じように紙が一枚入っている
数日前から届き始めた茶色の封筒、中の紙を広げ目を通せば、ただただ気持ちが悪かった

『カノ君へ
今日も手紙を送ったよ、でもなかなか返事くれないね?
照れてるのかな?
僕はいつだって君を見てるんだよ、だって君が大好きなんだから
そうそう、今回は手紙だけじゃないんだよ?』

手紙だけじゃない?

封筒の中を覗くと何か入っている
それを取り出せば写真だった

「…ちょっと、待ってよ…」

ここ、アジトの前だよね?

写真には自分がアジトから出てくるところが写し出されていた
まさか居場所まで突き止めてくるとは思っても居なかったカノは少しばかり動揺した

ーもし、キドやセトたちに被害がいったらどうしよう

そんなことが頭をよぎった

そこに、コンコンッと部屋をノックする音が聞こえすぐさま手紙と写真を隠した

「カノ、ちょっといいか?」

キドの問いかけに何?と返しドアを開ける

「ちょっとマリーとキサラギの所へ行ってくる、留守番頼むぞ」

「分かった、いってらっしゃ〜ぃ」

ひらひらと手を振り二人を見送り
そして二人の気配が離れたのを確認してからドアの鍵を閉めた
これで開けない限りは誰も入れない
セトはバイトで夕方には帰ってくるけど、まだ時間はある

もし近くに手紙の主がいるのなら注意しなければならない
そう思っているとドアの下からいつもの茶色の封筒が外から入ってきた
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ