白桃の籠 〜ハクトウノカゴ〜

□桜色の日常 〜サクライロノニチジョウ〜
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あのあと、私達は監督にこれまでの経緯とひととおりの自己紹介を済ませ、それぞれの教室へ戻っていった。






そして、ただいまお昼。



瑛、美貴と机をくっ付けあってお弁当を食べる。


『美貴の卵焼き美味しそう!』

「ん、一個あげよっか?」

『いいの!?』

「モチロン♪」

『ありがとー!!』


美貴たん天使だ…





『あのさ、二人とも

 今朝は…ありがとね、何だろう…その…

 私達みんなを、まとめて女バスって言ってくれて』



瑛が、口に入っていたおにぎりを飲み込んでから口を開いた。

「当たり前じゃん、私達、まだ数日しか経ってないけど、女バスのメンバーっていうのが第一の代名詞に菜ってきてんの。わかる?」


こういうことをストレートに言えるのが、瑛のいいところだ。

でも、その口もとにはご飯粒が一粒ついている。そういうところもまた、瑛らしい。



今度は美貴が口を開いた。

「ほうだよ、よわふがわえあのあひえんひひーだひょ!」

「美貴、食べ物は飲み込んでから喋る!」

「ごめーん」


(翻訳:そうだよ、女バスがー我らのアイデンティティーだよ!)



『…美貴にしちゃ難しい言葉使ったね』

「褒められた…よね?」

『さぁね!』

「えー!」





神様ありがとう。

こんな素敵な世界に送ってくれて。




 
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