白桃の籠 〜ハクトウノカゴ〜

□桜色の日常 〜サクライロノニチジョウ〜
1ページ/4ページ









『きみのひーかーりがつよいほどー ぼくはじーゆーうになれるー♪』


私が、黒子っちのキャラソン「君が光であるために」を歌っていると



「どうしたんだ、歌なんか歌って」

と、まゆが尋ねてくる。


『いやー、今日はご機嫌なのさ』

とニコニコしながら答える。



すると、横で本を読んでいた瑛が

「というかさ、なんでまゆが居るの。あんたD組でしょ」

と口をはさんだ。



「なんだよー瑛、冷たいなぁ〜、友達の教室に遊びに行くなんて普通だろ?」

「いや、そもそもその普通っていうのは何が基準なの」


『まーまー、そんな堅いこと言わずに!』









ここは1-Bの教室。ただいまの時刻は午前7時。私と瑛は、5分程前からこの教室に来ている。


今日は、リコ監督に本入部届を貰うため、早めに学校に来ました(彼女はいつもこの時刻には学校にいるらしい)。ちなみに普段の私はチャイムの鳴る直前、7時28分に来ている。ちょうど2分後にチャイムが鳴る計算だ。

え、遅い?だってさ、一秒でも長く寝てたいじゃん。

瑛とは家が同じ方向が近いから、登校中に偶然会って、そのまま一緒に学校まで来た。彼女の家も歩きで来られるほど近いらしい。

ついでに言っておくと、まゆは時間を一時間間違えて早く来てしまい、暇にしていただけである(つまりいつも遅刻している)。









そろそろ、監督に本入部届の件について話にいこうかな、と考えて席を立つ。




『ちょっと用事あるから行ってくる、すぐ帰ってくるね』

「え、どこに?」

『リコ監督のとこ』

「おー、わかったー」

「了解、いってらっしゃい」



 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ