無限地獄

□前編
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初音はとある一軒家で朝鮮語を教育係のキム ユジン(28)に教わっていた。
鈴音のことが心配でたまらず、一生日本には戻れないしソウジュンと鈴音にも会うことはないと絶望していた。

語学を真面目に学び家事をこなす初音だったが常に無表情ですごしていたためユジンは心配だった。

「メジョンは語学の吸収が早いわね。」
「…恐れ入ります。」
「まだ緊張してる?」
「…いいえ。もし気を悪くしたのならごめんなさい。」
「あやまらなくていいわよ。拉致されてきて怖かったでしょ…つらかったでしょ…。」
と 初音を抱きしめる。
「……………大丈夫です。先生、お気遣いありがとうございます…。」
と ユジンをみつめ笑みを浮かべた。
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