無限地獄

□序章
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百合子と緑は入所者の名前を全部覚えるまで初音を食堂へ閉じこめることにした。自分から辞めると言わせるために。


食堂で入所者の話し相手をする初音。
「お姉ちゃん結婚してるの?」
と 長野志津子(97)
「まだしてないんです。」
「早くしたほうがいいよー!何歳?」
「26です。」
「26か。じゃーまだいいか。」
「よかった♪長野さんは何歳でしたんですか?」
「私21!よく考えて結婚しなさいよ。姑と小姑には気つけよ!!私ものすげーいじめられたんだから!」
「まぁ…怖い。」
「あとここの看護婦に気つけよ。えらそーに言うだけで呼んでも来ん!ほっといて競馬で遊んでんだから!」
「なんてこと言うの!?」
と 広瀬が長野を平手打ち。
「なにするんですか!」
と 百合子に詰め寄る初音。
「どけーっ!!」
と 百合子は初音も平手打ち。
「殺すんなら殺せー!!人殺しー!!」
と 長野。
「黙れババァ!!ちょっと星なんとか!なにしに来てんの?ちゃんとここにいる40人の名前全部覚えたの!?」
と 緑もでてきた。
「長野さんお部屋行こー。」
と あわてて長野を部屋に連れて行こうとする経塚梨子(28)
「嫌!おいえらそーな看護婦!下水道にはまって死ね!」
「行こ。」
初音を心配しつつ長野を部屋に連れて行った。
百合子と緑は長野を睨みつける。
「星崎ですけど。あなたたちみたいなのが職員じゃ入所者がかわいそうですわ。」
と 優雅にバカにする。
「あんたに世話になってる入所者のほうがかわいそうよ!」
と 緑。
「そうよ!私たちに逆らうなんて絶対許されないことなんだから!」
と 百合子。
ほかの職員達が食堂を覗きこみ初音を笑っている。
敵は2人だけじゃない。職員全員だと思った初音。
「この調子じゃ誰が入ってこようといじめてるんでしょうね。つまらない女。」
「あ?いじめじゃなくて指導よ!」
と 百合子。
「そうよ!今すぐ私と百合子さんに謝りなさい!」
「嫌ですけど。文句お有りですか?」
「はぁ?!」
「星崎さん!休憩いこ。」
と 初音を引っぱっていく梨子。
「なに言ってんの!休憩なしに決まってんでしょ!」
と 緑。
「こら!聞け!!」
と 百合子。
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