SKET DANCE

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キュッ、キューッ

すべすべとした地図帳のページの上に、ピンクのマーカーで丸をつける。

キュッ、キューッ

一箇所、二箇所、

キューッ、キューッ

三箇所、四箇所…


「朝宮、さっきから何をやってるんだ?」


テーブルの向い側に座る椿くん。

彼は宿題をしていた手を止め、ノートから私に視線を移した。


「んー?今ね、計画たててるの。」

「計画?」

「そう。行ってみたいところに印つけてるの。」

「旅行にでも行くのか?」


彼は興味をそそられたようで、私の地図帳を覗きこんだ。


「うん、椿くんと新婚旅行に。」


え?っという声を発して、椿くんが固まった。

あら、鳩が豆鉄砲くらったみたいな顔。

そんな彼を見つめると、今度は顔が赤く染まった。


「なっ…何を言ってるんだ?!」

「あれ?一緒に行きたくない?新婚旅行。」


きょとんとして不思議そうに問えば、真っ赤な顔はさらに真っ赤になって。


「…い、いや…い、行きたい…」


そう答えた彼が愛おしくて、私は笑顔を溢した。



すべては計画通りに



「椿くんは行きたいところ無い?」


そう尋ねれば、彼は少し考えて、鞄から別の地図帳を取りだした。

それはこの街の地図帳で、

彼はパラパラとページをめくると、ある場所に赤いサインペンで丸をつけた。

そして、それを私に渡してきた。


「あれ?ここって…」

「まずは、朝宮の家に挨拶に行きたいんだが。」


「ダメか?」と赤い顔で問われれば、

「良いに決まってるじゃん」と、さらに笑顔がこぼれた。



*******

友達以上恋人未満の関係から、一気に婚約へ(笑)
椿くんを赤くさせたい…(ぉぃ)



2010/08/25


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